本編(FBでのリアルタイム記事のほう)もさぼりがちだったのだが、読み溜めた本を前に、既読書ブログの当シリーズのほうを更新する気にもなれず、しばらく放置してしまったが、GWに入り、どこにもでかける予定のない私としては、リアルタイム版の方をかなりすすめることができたので、安心しつつ読み溜めたシリーズの方も再開することにした。
それにしても、最近井川氏の本を数冊まとめて読んだのだが、やはり氏の構成能力というか、ストーリー展開能力もすばらしいものがある。
脚本家出身の作家については、当ブログでも何度か触れているのだが、人によって映像の魔力から抜けきれず、つい説明しすぎてしまう作家さんもおられる中(とはいうものの、それはそれで脚本力というか見せる力はすごいものがあると思うのだが)、井川氏は小説としてもきちんとしていて気持が良い。そんなわけで、以下当時の文章である。

 

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というか昨晩読了したのだけれども、もう眠かったので投稿せずに寝てしまったわけで・・・
江戸時代というのは、ある意味閉じられた世界で、独自の文化が爛熟した時代(資源の再利用という点にも注目し、これを石川英輔先生は「エドのミクロコスモス」と命名されたわけだが)で、このことは食においても同様、さまざまな料理書なども上梓されていた。
現代から想像するに、ピュアな素材で地産地消を行っていたため、同じ料理でも当時はどんなに深い味だったのだろうかと、想像するのは誰でも同じようで、時代小説には池波先生を筆頭に食の光景が数多く登場し、読者を楽しませてくれる。
今回の井川香四郎氏もまたしかり、前回読み進めた金子氏も食のシーンを効果的に登場させている作家だ。
そして、食を中心とした時代小説も高田郁氏の「みをつくし料理帖」シリーズや倉阪鬼一郎氏の「小料理のどか屋」シリーズなど数多くが上梓されており、今後読了でも採り上げていくことになるかとは思う。
前回とりあげた、洗い屋十兵衞シリーズの第3 巻(古書店での購入なのでとびとびなのだが、このシリーズは全巻追いかけなくちゃというほどでもないので、手に入ったものだけになりそうだ)。若干筋立てに乱暴な部分はあるのだが、非情ではなく有情な仕掛け人シリーズのような感じでスピーディーで読みやすい。

 

 

双葉社の当作の紹介ページ

http://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/4-575-66234-8.html?c=40202&o=date&type=t&word=%E4%BA%95%E5%B7%9D%E9%A6%99%E5%9B%9B%E9%83%8E