余白 | 戸田和幸オフィシャルブログ「KAZUYUKI TODA」Powered by Ameba

余白

  ● コパアメリカを終えて

  3週間に渡り開催されたコパアメリカが終わり、ヨーロッパシーズンはまさにプレシーズンが始まったところ。

Jリーグはシーズン真っ最中ではありますが、解説者としては今が一番時間が作れる時期。

なかなか時間を作る事が出来なかった読書、指導現場の視察、家族との時間。

今月いっぱいまではインプットとリラックスの時間。

先週は木・金の二日間を使って柏レイソルアカデミーへ。

S級ライセンス同期受講生で現在「アカデミーヘッドオブコーチ(指導者に指導・アドバイスをする立場)の岩瀬健さんを頼り、U18チームのミーティングとトレーニングをメインに二日間ビッチリ見させてもらいました。

指導者個々の意識レベルが高くサッカーに対する探究心も旺盛。

アカデミーダイレクターの渡辺毅さんと岩瀬健の二人が謙虚で向上心ある若き指導者達を見守りながら
未来のレイソルを担う選手の育成に尽力する現場を見る事が出来、とても勉強になりました。

今回は完全に「指導者戸田和幸」として勉強させてもらいに行きましたが、健さんを筆頭に多くの指導者の方達と会話させてもらえた事で指導者としての在り方やトレーニングの構築・指導について深く考えさせてもらう時間を得る事が出来ました。


● 点と点を繋ぎ合わせるのは今ではない

「色々やってるけど、どこに向かっているの?」

時々こんな事を言われます。

今現在のメインの肩書きは解説者になるので、多くの中継を担当しているにも関わらずメディアとしての取材でもないのにわざわざ現場へ足を運ぶ事を不思議に思われたりもします。

自分自身をカテゴライズしようとしてみても、確かに今の自分は中途半端にも思える。

職業、サッカー解説者。
これは間違いない。

それとはまた別にそもそもの自分のベースを考えてみると指導者の方が強く濃い様にも感じます。
 
但し実働時間を考えると解説者の方がより多く、今時点で僕を指導者とみなす人は多くないでしょう。

引退後に解説者を選んだ理由は、自分の選手キャリアを俯瞰して眺めた時に一度フリーになって次の人生に向かう為の新しいプラットフォームを作り直す必要性を感じたから。

だから僕は解説業界に飛び込んだ。

指導者としてプレイヤーと向き合いチームを束ねる事と解説業は全くの別物ではあるが、指導者にも自分の哲学・考えを選手に伝える為には言葉が必要。

自分の考えを受け取った相手がきちんと理解出来る言葉を持てる事を目指し、解説者としてサッカーを如何に分析し言語化出来るかという事に挑戦してきました。

解説者としての時間と並行し指導者のライセンスの取得にも動き、2016年にはS級も合格し昨年認定も受けた。

引退してから6年、選手時代に作りきれなかったものに
新たに加える形でしっかりとしたベース作りをと、解説者として一所懸命に働き同時進行で指導者として一所懸命学んできた。

今自分の中ではっきりしている事は、近い将来ピッチに立つという事。

但しいつ何がどうなるかは僕には分からない。

だからいつも僕は「運と縁」という言い方をしています。

今の自分にとって大切な事は、やりたい事とやるべき事の両方に全力で取り組む事。

数年先の自分を想像してみたところで、自分がどうなっているかなんて誰にも分かりませんから。

だから自分なりに掲げたビジョンに対して必要だと思える事は全て行う事、そして今自分の目の前にあるもの・手元にあるものも大切に扱っていこうと思います。


スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の卒業式で卒業生に向けて行った有名なスピーチhttps://youtu.be/UF8uR6Z6KLcではありませんが、先を見越してプランを立てたとしてもその時思い描いた通りに人生進んでいくものじゃない。

だから今やるべきだと思う事とやりたい事の両方に全力で取り組む。

必ずしも自分が残した点と点とが繋がるものでもないのかもしれないけど、繋がってくれると信じて一つ一つ毎日毎日真摯な姿勢で真っ当に生きていく事だと思います。

今の僕の職業は解説者なので当然この仕事を通じてより多くの人にサッカーの楽しさ・楽しみ方を伝えていく事に全力で取り組みますが、指導者としての自分が求めている物も同時進行で探していきます。

目標に向けて沢山のアクションを起こす = 沢山の点を作りながら、その全てが未来の自分に繋がっていってくれる事を願って今日も明日も明後日もワクワクしながら生きていきたい。

先週1週間は仕事もなく、家族との時間を楽しみながら自分の掲げたビジョンに対して必要だと考えるアクションを起こしました。

今週も仕事は一つだけなので同じように未来に向けてのアクションを起こします。

来週も仕事が一つしかないので(笑)、再び未来に向けてのアクションを起こします。

ヨーロッパ新シーズンが始まるまでの時間は自分自身をブラッシュアップさせる為の時間。

その時間で学んだ事の中から、解説者として皆さんにより良い情報提供が出来るよう変わらず努力を続けていきます。