いよいよ | 戸田和幸オフィシャルブログ「KAZUYUKI TODA」Powered by Ameba

いよいよ

  今シーズンのヨーロッパサッカーにおける最も重要な試合が、更に言うならばヨーロッパのみならず世界のクラブレベルにて行われているサッカーの頂点を決める試合、UEFAチャンピオンズリーグファイナルがウェールズのカーディフにて2日後に行われます。


その試合の解説という大きな大きな仕事をスカパーさんから与えられ今日カーディフに入りました。

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先日マンチェスターで起きてしまったテロを受け試合当日は間違いなく厳戒態勢が敷かれるであろうカーディフ、試合2日前という事もあってか特にまだそういった雰囲気はありませんでしたが明日以降はまた違う雰囲気に変わっていくと思われます。


解説者として仕事を始めてから4年目に入りましたが、とはいえまだ4年目、新人に毛の生えたくらいのものですがそんな自分にこんなにも大きな仕事を与えてくれた方達の勇気に心から感謝し今の自分に出来る最高の仕事をすると心に誓って準備をしてきました。


ユベントス対レアルマドリード。

両クラブの持つ歴史、在籍している選手達の能力と今シーズンのパフォーマンスレベル、そして残している結果。

それら全てにおいて飛び抜けていたものを持つ2つのクラブによる今回のチャンピオンズリーグファイナル、最高のチーム同士による闘いとなりました。





こちらは先日スカパー「スカサカライブ」にて放送されましたファイナルのプレビューです。

全てを網羅する事が出来ない中、それでも15分というこれまでのサッカーを扱う番組としては非常に時間をいただき出来る限り両チームの事が分かりつつその両チームによるファイナルがどんなものになり得るのかという話をしてみました。

この試合をスカパーでご覧になる人もはたまたフジテレビにてご覧になる人もいざ試合を見る時の一つの視点を渡す事は出来ると思うので是非見てみてください。


プレビューの中では話せなかった事、尺の都合上省かれたものとありますが、前線から最終ラインまでの全ての選手が一つの塊となって、アメーバのように時に形を変えながら相手の長所を吸い取りまた短所を的確に残酷に突いていく、技術的にも戦術的にもバランスの取れ極めて完成度が高いユベントスか。


はたまた圧倒的な能力を持つ「個」をジダン監督による巧みなマネジメント力で見事に組み合わせ高次元にて融合させた、時に配置と仕事の分担のところで不具合が生じる事もありますが圧倒的な能力を持つ「個」の力で解決し攻撃では感性と感性の共鳴としか説明のつかない突発的ではあるが極めて殺傷能力の高い個の爆発と連携プレイにより一瞬で試合を決めてしまうレアルマドリードか。


それぞれにビッグプレイヤーが揃う両チーム、選手個々人の煌き輝きから2人の監督が持つ戦術と戦略まで、それこそ見どころを挙げたらキリがありません。


ジダンはベイルを使うのか、それともイスコか。
ユベントスのキーマンであるディバラをどう「消す」か、クラシコの時メッシに対して行ったように再びカゼミーロをマンツーマンで付けるのか。

アッレグリはバルセロナ戦のようにプレッシングでイスコや前線の選手に質の良いボールを供給させない闘い方を採用するのか。
それとも一発勝負、リスクを冒し過ぎないバランスを重視した闘いをしながら時にバランスを崩す相手が与える空間を使っての速攻で仕留めにいくか。
そういう意味ではマンジュキッチが非常に重要な役割を担う事になると思います。


レアルマドリードのここ最近の闘いを見る限りイスコが先発で来るだろうと思いますがイスコを生かす為にもモドリッチとクロースがどれだけボールに触りながらゲームをコントロールする事が出来るのかが非常に重要になると思います。

彼ら2人が後ろ向きでボールを受ける場面が多くなったりボヌッチやアウベスを起点としたユベントスのビルドアップからの攻撃を食い止める為に守備に追われ走る事が多くなると厳しい。   
  

ユベントスは中盤の構成力では相手に分があるのは理解しているはず、枚数的にもケディラとピャニッチの2枚に対しマドリーは3枚ですからそのまま対峙しては難しくなるのでどのように相手の中盤を「消す」のかという意味でもディバラの役割は重要になると思います。

まだ試合2日前の夜ですが考えれば考えるほど楽しみが増えてくるファイナル、テレビでご覧になる皆さんに有意義な中継と出来るようスタッフさんや実況の野村さんとコミュニケーションを取り作戦会議に勤しんでいます。


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こちらは行きの便が一緒だった出川さんとの一枚。
宮川大輔さん・ロッチ中岡さんにチャンカワイさんにもお会いしましたが皆さんビックリするくらい優しく丁寧な方達でした。
CLハイライトでお馴染みのうじきつよしさんも一緒の旅となっていますが色々お話させていただき貴重な時間を過ごさせてもらっています。


まずはカーディフ初日、時差ボケにならないようこの時間まで頑張って終了。



明日は前日練習に会見です。



世界最高の闘いまであと少し。