何のための
「おい、いけよ!!」
「縦関係になれ!!幅を取れ!!」
「何やってんだお前なめてんのか!!」
「相手ボール持ってるだけだぞ、オラ
寄せろ!!」
「ボール奪ったら裏だよ!!、蹴れよ!!」
こんな罵詈雑言が山ほど。
審判への文句、相手ベンチへの挑発も欠かさない。
中学年代の試合を観た時の出来事。
しかし残念ながらそんなチームの子供達はまるでロボットのように決められた事しかしないし上手な子もいない。
本当はもっと出来るのかもしれないけど、あれだけ外から決めつけられ強要されるサッカーでは。
それ以上に不思議だったのは、その試合を観に来ている保護者の人達が何にも感じていなそうで。
ベンチからの怒号が響くピッチ内でひたすら走り続ける我が子に声援を送る。
日本サッカー協会は、ああいった指導者を育成するためにライセンス制度を導入してきたわけではないはずなのに。
大人の方が、指導者の方が変に頭でっかちになって。
子供達がいろんな事を試して学ぶための場である試合からその全てを奪い、ただ試合に「勝つ」ためだけにそれっぽい知識を大きな声で叫び続ける。
今は勝つかもしれない。
目の前の試合にはなんとか勝てるかもしれない。
でもその場所はJリーグでもなんでもない、中学年代の県リーグの1試合です。
1番頭も身体も柔らかい時期に、無限の可能性がある子供達からそのほとんどを取り上げて。
育成年代でのサッカーとは、指導とはどうあるべきなのか。
よく考えさせられています。