やっぱり現役復帰⁈ | 戸田和幸オフィシャルブログ「KAZUYUKI TODA」Powered by Ameba

やっぱり現役復帰⁈

引退を発表してからひと月弱。

やっぱり選手がやりたい、まだやり残した事がたくさんある。

という事で、この度アルビレックス新潟シンガポールにて現役復帰をすることになりました‼️
というわけではありません。

photo:01



是永大輔氏。

アルビレックス新潟シンガポール社長。

同じ歳ながらプロサッカークラブの社長。

シンガポールに来るにあたりこの人とは会って話をしたい、しなくてはならないとずっと思っていました。

昨晩、ようやく会う事が出来ました。
忙しい中時間を作ってくれてありがとうございました。

シンガポールにてクラブを任されて7年、今年新たにバルセロナとカンボジアにもチームを立ち上げました。

なんと言えば良いのでしょうか。

この歳にして既に人の上に立ち組織を動かしたくさんの人の人生を背負って生きている、その様が組織に属する1人の選手として生きてきた僕にはとても凄い事に思えます。

志を持ち、人として出来る限り正しく、これからの若い人材の育成と社会貢献のために。

腰を据えてじっくり話をしたのは昨日が始めてですが、その限られた時間の中でもそのパッションと使命感は十分に感じました。

シンガポール、バルセロナ、カンボジア。
ひとえにアルビレックスという同じ名前がついていても、それぞれに掲げるコンセプトは違く。

例えば、アルビレックスバルセロナは留学という目的をはっきりとさせ、逆にプロ選手を目指す事が目的ではなくサッカーを通じて、国際社会で通用する人材を育成するのだという目標をはっきり掲げているあたりがとてもいいなと思いました。

今やサッカー留学も立派なビジネスになり年間数百万のお金を払ってヨーロッパの下部リーグに在籍する事が出来、プロ選手として契約出来る事を目指してというような事が行われているようです。

事の是非はさておきですが、こういう事がビジネスとして行われているんだと少々驚いたのは事実です。

実際、自分の目の前でこんなことがあったのを思い出しました。

僕がシンガポールに来てまだ早々の頃、ある日の練習に1人の日本人選手がいました。
話をしてみるとチームメイトの1人、櫻田と同じ大学だという事が分かりまして、櫻田は同じサッカー部の出身だという事で親しみを込めて話し掛けました。
が、返ってきた答えは「同好会でやってました」でした。

僕はその瞬間にすでに???となりまして、「何でサッカー部の方に所属じゃなかったの?」と尋ねたら
「サッカー部でやる自信がなかったので」という答えが。
もう、頭の中がパニックですよ(笑)

日本の大学のサッカー部ではやれる自信がなく週に二回ほどの同好会でサッカーに親しんでいた人が、プロサッカー選手になりたい・なれると思ってシンガポールに来て自分の目の前にいる。

身体はぷよぷよ、申し訳ないですがパフォーマンスももちろん振るわず。

本人の考え方、それまで生きてきた中で培ったものの両方が残念ながら余りに甘いという事が言えてしまう事例ですが、反面そういう人でもプロになれるチャンスがあるんだと思わせてくれる人と場所があったからこそわざわざ何十万も払ってまでシンガポールに来たわけです。


そういう事をする、ビジネスとしてお金をもらって斡旋する人がいるということです。


僕がシンガポールに来るにあたってもこんな事がありました。

ある人が僕をチームに推薦してくれたような形になり話が進んでいた途中での出来事ですが、シンガポールは代理人をとにかく嫌がるからという事で、自分が間に入れば話は上手く進むし自分のビジネスにも僕を使う事が出来るプラスお金もその人に入りますという話をされた事があります。

その人は代理人の資格はもちろん持ってはいません、確かに東南アジアは契約含めとてもルーズなところがあるようですし代理人の資格がなくても似たような仕事が出来る、それからシンガポールはないみたいですが給料の未払いも普通にあると聞きます。

ですが、それはあくまでこちらの文化、こちらに住む人達が持つローカルルールのようなものです。

日本人が、同じような事を平気でするというのはやっぱり違うんじゃないかと。

違う民族、違う文化に対するリスペクトは持ちながらも日本人としての自覚・誇り・責任はどこにいったの?となってしまっては元も子もない。

その時は正直にその人がもらえるかもしれないお金の事なんか自分には全く関係ないし後々トラブルになるのは困るからと伝えてきちんと代理人を立てて話を進めましたが結局何にも問題はありませんでした。


日本人として、いくら諸々の環境が整わずシステムも遅れている東南アジアだからといってそんな事をしていて本当に良いのか?

アジアの中で頭ひとつ抜けつつある日本サッカー。
そこに関わる1人の日本人としてそれが社長であっても選手であってもコーチであっても、どの立場にあってもその土地のサッカーに、サッカーに関わる人や物に対して少しでもより良い環境作りと育成などのシステム作りに貢献すること。

そうした使命感みたいなものは必要だと思います。


僕は選手としてシンガポールに来て、そういった意味での貢献も強く意識をして取り組みましたが結果何も影響を与えることは出来ずでした。

ただし自分の立場が変わればどうなのか?

それについてはこれからの人生の楽しみにとっておきます。

今回、是永君と会う事が出来てまた広がる何かを感じました。


僕は酒は飲めないし飲まないですが次回彼と会う時は覚悟を決めてたらふく飲んで全部曝け出してやろうと思っています。

いい時間を過ごさせてもらいました。


ということでまた。





iPhoneからの投稿