東大日本史では、各年の出題者予想は、不可能に近い。

 

東大、文学部の歴史専攻以外にも、ものすごく研究所があり、歴史を出題できる教員は、何十人以上もいて、とても、まとを絞れるものではない。原題を作るのが何十人でローテーションをしている。

 

東大の同級生を持つ化学の予備校教師によると、東大は多段階の出題システムが整備されており、出題者が30以上もの原案を作って、二次委員会に出す。委員会は、そこから6題程度を選択する。そこで、配慮をして合体させたり、編集を加えることもある。原題出題者は、自分の問題が出題されたかさえ、どのように改編されたかも、当日にならないとわからないという。日本の大学は、入試に異様なエネルギーを投入している。

 

はっきりしているのは、日本史の本郷氏(研究所所属)のように、民放のオモシロ番組にへらへら出ている人は、当然に出題者から外されていることだけだ。向こう様の立場からすれば、野球のピッチングのように、配球を読まれて決め打ちされるのを嫌う。予備校の予想が的中して、実力のない学生が大量に入っては、東大の教授は耐えられないのである。もちろん、予備校は、その無理をやろうとして、学生を集めようとする。

 

もちろん、本丸である、文学部の国史の教授陣が中心となっている確率は高いが、法学部、経済学部などでも、日本政治史、法制史、日本経済史などを専攻されている教員も、原題出題メンバーに選ばれている可能性が高い。

 

さらに、歴史関連は、歴史編纂所、社会科学研究所など、東大には研究所が本当に多い。これらの教授は、授業を持たない研究専門の教授陣であり、我々からは見えにくい。東京大学社会情報研究所(旧新聞研究所)は、情報学環に吸収されて、外からさらに見えにくくなった。

 

さらに、出題陣は、東大な豊富な人材の中で、ローテーションして移り変わっていく。

 

東大日本史の過去問解答を驚異的に無料で公表されている、つかはら先生の日本史出題者分析は、優れてはいるが、文学部の国史と駒場の教養学部の日本史関連までしかカバーしていない。

結論は、東大日本史の出題予想は、ほぼ無理だが、予想する必要もない。東大の日本史は、よく練られていて、予想を的中させなくても、基礎と思考力があれば合格点は取れるものだ。また、意外にも、本番の採点は「優しい」。東大模試の採点の方が厳しいことがわかっている。模試は、(うっぷんの溜まった?)歴史専攻の大学院生などが採点に当たり、キーワードが何個かなど、で採点している。また、出題自体が、本番とは異なる。