田村正和さんを偲んで 


「総理と呼ばないで」

過日の再放送を観て、改めてめちゃくちゃ面白いドラマだと思いました。三谷幸喜さんは当時はまだ30代!つくづく凄いなぁと。

 ドラマの世界は右も左も分からない新参者であった私は、あの総理官邸のメンズの中で、我ながらよく頑張ったと思いました。笑っ


しかし、何がどうしてこのように面白いのか、はたまたどうすればもっと面白くやれるのか、私は分かっていなかった!空間力に欠けていました。空気というか究極の面白みというものを残念ながらよく分かってないのだ。力不足!反省しきり。


その点、当然といえば当然なのですが、正和さんは何がどうして面白いのか全て分かってらっしゃる!

全て理解してやってらっしゃるのだ!もちろん三谷さんの本の力も大ですが、可笑しい。正和さんはどうにも可笑しい。どこをどうとっても、何度観ても可笑しい。そして最後はウルッとくるのだ。田村正和さんは素晴らしいコメディアンなのです。


 素敵な総理大臣でした。


キャストには藤村俊二さん、小松政夫さんもいらっしゃいました。お二人とも私が10代の頃からお世話になった方です。天国ではミニ内閣が出来てるのではないでしょうか。


「総理と呼ばないで」撮影の翌年の暮れ、「古畑任三郎vs SMAP SP」の撮影がありました。オンエアは1999/お正月と記憶してます。

 撮影は'98年の年末ギリギリまでやってまして、'98年のXmasは誰と過ごしていましたか?の問いには間違いなくSMAPと過ごしてました!と答えます。そうです!SMAPが大好きなんです。歌番組の入り中継で撮影を中断「夜空ノムコウ」を生で聴いたり。もう倒れそうでした。笑っ


そして何と言っても、再び田村正和さんとお会いできるなんて、全く想像してなかったです!!!

    私は又々三谷さんのおかげで、あり得ない夢の中におりました。


    この時はSMAPとの絡みが多く、実際、正和さんとは限られたシーンでしたが、秘書役とは違って今度はSMAPのマネージャーとして凛々しく正和さんに向かわねば!少しは成長した私を見ていただこう!と意気揚々としてました。

 時々「総理!」と呼びそうになりましたけど。笑っ


 リハの時、正和さんが台詞をお忘れになったのかしら?という「間」があって、私は一瞬気が緩みまして。でもその「間」の後にも普通に台詞は続いて、あッ、続くんだと面をくらった私でした。

    台詞の「間」に翻弄された私。

私がいけないのです。

     台詞なんて相手がどう喋るか想像してはいけないのです。

当たり前のことです。


 私は気合いを入れ直して本番に臨みました。正和さんの台詞について行こうと。たとえ1時間の「間」が出来たとしても対応しようと!


「古畑任三郎」は、言わずもがな、これも三谷幸喜さんの凄いシリーズです。再放送を観て面白さはもちろんのこと、改めてゲストの皆さんが「その時代に生きているスター」なんだと感じました。しかも選ばれたスターだけ。どんなに羨んでも願っても、今現在のスターさんは「古畑任三郎」には出られないのです。時代ですねぇ、時代。素敵な時代です。私はその時代に生きられて、お側で拝見できて本当に嬉しく思ってます。財産です。


 田村正和さんと直接お会いできたのは「古畑任三郎」が最後でした。


 余談ですが、奇遇なことに正和さんのマネージャーさんと私は、行きつけの床屋さんが一緒でして。数年前に、正和さんとご一緒できるお仕事の話を頂きました。映像のお仕事でした。体力的にはもう、あまりお仕事はされてなかったようで、もしかしたら仕事としては最後になるかもなんてマネージャーさんはおっしゃってました。私はそりゃもう喉から手が出るほどご一緒したかったのですが、舞台の仕事がどっかぶりでどうにもスケジュールが

 京都の太秦でもマネージャーさんにバッタリお会いして、再度お願いされた事も記憶しています。本当に残念。残念。残念。残念。残念。

 マネージャーさんと又、床屋さんでお会いすることがあったら、色々語らいたいです。


何度でも観ます。

「総理と呼ばないで」

「古畑任三郎」


田村正和さん。

大好きでした。


ありがとうございました。👄