二月の行方 | 曇りときどき晴れ

二月の行方

3月に入り、少し肌寒い日が続いている。

雪が舞ったり、雨が降ったりと空模様もはっきりとしない。


はっきりしないのは空模様だけではない。

株価は下落トレンドの中にあり、ニューヨークダウは6500ドル台、日経平均は7200ドル台で推移している。

GMのチャプター11申請が現実味を帯び始めたし、シティバンクやAIGも予断を許さない状況だ。

政治も混乱を極めている。

3日には、民主党の小沢代表の金庫番である公設第一秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された。

うやむやの中で、定額給付金を含んだ補正予算が衆院へ差し戻された揚句、2/3議席以上の賛成で

辛くも成立した。

衆院選挙はどうなるのだろう?

支持率が10%を切った麻生自民党が圧勝する可能性も出てきた。


このように波乱の3月がスタートしているのだけど、

個人的には2月を総括しなくては3月のことを考えることができない。

一つ目は2月4日の窃盗事件。


「4日午前11時半ごろ、東京都中央区銀座の貴金属店セルビー銀座店で、

男性店長(48)が店の奥の壁に穴が開けられ、金庫から現金や指輪、ネックレスなど

計約5000万円相当が盗まれているのを発見した。

警視庁築地署は窃盗事件として捜査、壁に穴を開ける手口で犯行を繰り返すアジア系窃盗グループ

「爆窃団」との関連を調べる。

 調べなどによると、金庫近くの壁に約1メートル四方の穴が開けられ、

金庫の扉がバールのようなものでこじ開けられていた。

セルビーは貴金属の買い取りを専門にしており、銀座店は午前11時半から午後8時までの営業で、

3日は休業日だった。

店長が2日午後8時半に店を閉める際、金庫に貴金属を片付けたという。

 現場は、JR有楽町駅の東約600メートルのオフィスビルが立ち並ぶ一角。」                      

(以上産経ニュース からの転載)


もう一つは、2月13日に起こった爆破予告恐喝未遂事件。


「東京都新宿区内の宝石店に現金とダイヤモンドを要求し、

応じなければ爆弾を爆発させるなどと書かれた脅迫文を送りつけたとして、

警視庁捜査1課と新宿署は、恐喝未遂の現行犯で調布市国領、無職、関聖吾容疑者(22)を逮捕した。

捜査1課によると、関容疑者は「生活費に困っていた。宝石店なら金も宝石もあると思った」と容疑を認めている。

 同課の調べによると、関容疑者は13日、東京都新宿区内の宝石店の出入り口に、

「都内の駅数カ所に爆弾を仕掛けた。タクシーで吉祥寺駅に向かいコインロッカーを探せ」

などと書かれた脅迫文とコインロッカーの鍵を封筒に入れて張りつけた。

さらにJR吉祥寺駅構内のコインロッカーに「現金1500万円とダイヤ5億円相当を準備し、

指定したメールアドレスにその画像を送信しろ」と書かれた脅迫文と、

爆弾を模造したプラスチックの工具箱を入れ、数回にわたって同社に電話をかけ、

男性社長(48)を恐喝しようとした。

18日午後、調布市内の公衆電話から現金を要求する電話をかけているところを、

警戒中の捜査員に発見された。」 (以上産経ニュース から転載)


さらに事件にはならなかったが28日には、左手小指が欠損した体格の良いスキンヘッドの男性が、

弊社との過去の取引に絡み、通常では考えられない無理な対応を求めて来店する事態になった。


どうなってんのいったい?

と、自問自答したが、実は意外に冷静で、これだけ短期の間に本庁(警視庁)が動く事件が2回も起こり、

新聞記者や警察官の方々と知り合いにもなり、わりと楽しみながら事件の推移を見守っている感じでもある。


それに悪いことばかりでもなかった。

ヤフーオークションのアクセサリー部門で、2008年度下半期ベストストアの第3位と、

同じく2008年度年間ベストストア第3位を受賞したこと。

落札ランキング である期間上位にランクされていれば、いずれはもらえる賞であるし、

過去に受賞したストアが軒並み退店していることを考えると、権威のある賞とは思えない。

辞退するとことも考えたが、2月はいやな事件が続いたので、敢えて賞を受けることにした。

ただ、落札いただいたお客様にはたいへん感謝しているので、この場を借りて御礼申し上げます。

ありがとうございます。今後もさらなるサービスの向上を目指し、スタッフ一同努力してまいりますので、

よろしくお願い申し上げます。


さて、今日のブログのタイトルを「二月の行方」としたのは、ほんの少し理由がある。

高橋三千綱という作家の芥川賞作で「九月の空」という小説があるのだが、

連作の短編集になっていて、他に「五月の傾斜」と「二月の行方」という短編が一緒に収められている。

蛇足だけど、小説としては芥川賞をとった「九月の空」よりも「五月の傾斜」の方が秀作であると思う。


2月にいろんなことがあって、その2月を象徴する言葉を探していて、急に思い出したのが、

「二月の行方」だったというわけ。

なんかきれいなタイトルです。