先日の「松本清張記念館」見学をきっかけとして、
清張の作品を、私自身学びながら書いていこうと思います。

作品の舞台を訪ねながら、
清張ワールド
を紹介するシリーズの始まりです!!

つたないところから出発しますが、だんだん、
興味が湧くものに仕立てていきたいと思います。
どうぞお付き合いくださいませ♪

今日は小倉の「安国寺」というお寺に行きました。

          

 
 

JR西小倉駅から歩いて5分くらい、
小倉北区
竪町というところに在ります。
今は幼稚園としても使われているようでした。

むしろ森鴎外の作品の舞台として紹介される所です。

こちらの第27代の住職が

森鴎外の「二人の友」に、「安国寺さん」として登場します。
鴎外宅に通い、
鴎外からドイツの哲学入門の訳読をしてもらう代わりに、
唯識論の講義をしていたというほどの人物。

清張は、芥川賞をとった【或る「小倉日記伝」】で、
戦前、行方知れずとなった鴎外の「小倉日記」に代わる
ものを残すことに
生涯を費やした人物・田上耕作を描きました。

耕作が、鴎外と浅からぬ交流を持ったこの安国寺さん
の近親を目掛けて行ったのは必然と云えます。

安国寺さんの未亡人・玉水アキが、小倉から四里以上
離れた山の部落にある弟・片山宅に寄寓している
のを突き止めました。

生まれつき不具を抱えた耕作は、
普通の人以上に苦しみながら山道を登って、
片山宅に辿りつきますが、アキは不在。
また耕作の容姿のため、
弟・片山から手掛かりを得ることもかないませんでした。

しかし、あくる日、
息子の事業をみずからの喜びとする母・ふじが、
切りつめた生活費をはたいて雇った人力車2台で、
耕作とともに乗り込み、ついに面会となりました。

68歳の老婆・玉水アキが、
耕作とふじを迎えて鴎外を語るくだりは、
面会までの道中に比べるとサラリとしていますが、
かえって、その場面を想像する楽しみを残しています。

傑作短編集〈第1〉或る「小倉日記」伝 (1965年) (新潮文庫)/松本 清張
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