長女が小学4年生、次女が小学2年生だった12月。

 

あの日は、今年一番の寒さで、低気圧。

私は朝から頭痛と闘いながら、仕事に行くために、しかめっ面で化粧をしていました。

 

長女が朝食を食べ終え、私のところにきて、

「お母さん、学校に行けん。なんでかわからん。怖い」と泣き崩れました。

「わかった。いかんでいいよ。元気になるまで家にいよう」と背中をさすると、

「いかんでいいの?ありがとう」と長女は泣きながら言いました。

 

「不登校という言葉を受け入れないといけない」と思った日でした。

 

 

そういえば、最近元気がなかった気がしてたんです。

ご飯も残す。なんだか暗い顔。

私は嫌な予感がしつつ、

「寒くなってきたし、そりゃ学校も塾も行くのもだるいよね。いろんなことをサボりたかったり面倒くさがったりする年頃にでもなったか」と楽観的にとらえていました。いや、無理やり楽観的に考えようとしていました。

だって、学校にはお友達がたくさんいて、勉強もできるタイプ、誰にでも優しい長女です。楽しんで学校に行っていました。

 

元気がない長女に元気を取り戻すべく、美味しいラーメン食べに誘ったり、新しい自転車を選びに行ったり、前から欲しいと言っていた靴を買いに行ったり、

いつもの長女なら嬉しくてテンションが上がるはず。

でも、ずーっと暗い顔、早く家に帰りたがっていました。

食べる量も日に日に減ってきていました。

「季節の変わり目だから、低気圧だからお母さんもしんどいよー」と言いましたが、

 

長女が少しづつ、ゆっくり沼に沈んでいくような、

暗い何かが近づいてきてるのを感じていました。

嫌な予感がずっとしていて、どうしたらいいのかわからず、

長女に「どうしたん?なんでそんな感じなん?なにがあったか教えて」とイラつきました。長女は答えません。

 

答えれるわけがないのです。今ならわかるのです。

でもその時は、近づいてくる闇を振りほどくために、私が安心するために、

原因を探すために、何度も長女に聞きました。

 

「わからない。お腹が変。給食が食べれない。給食が気持ち悪い」