ハワイ出身のギタリスト、マーティ・フリードマン氏による動画。内容は、マーティ流「日本の歩き方」。日本旅行に役立つ10コのTipsを紹介。



興味深いのは、冒頭「#1 you represent your country to Japan」。この#1で、マーティは「日本人は自分たちがどう思われてるか、めっちゃ気にしとるで~」と指摘。うわ、それメッチャわかるぅ~!

自分もずーっと同じこと感じてました。マーティが言うとおり、日本人は自国の「外聞」を気にする傾向が強い。わたくし自身にも、そうした思考パターンはバッキシ埋め込まれています。

で、「このマインドはいつ・どこから来たのか?」考えてました。(この動画とは別個にね)

わたくしの"トリガー"は、たぶん、英語教師から耳タコで聞かされたオマジナイ。教師曰く「アナタ達が将来海外に行った時、日本の様々なことを訊かれるだろう。そういう時ちゃんと受け答えができるように一生懸命勉強せねばならぬのである」。
要は「お前たちは海外では日本のレペゼンだからな!」と。

この刷り込みは強烈で、ガチャコンと意識の歯車を回します。
「自分たちに求められている水準がそうであるなら、国際舞台に上がってくる外国人も自国のレベゼンだ」と思考が展開してしまう。

相手がレペゼンとくれば、そらぁ「自分たちがどうみられてるのか?」で気を揉むメンタリティになるわいな!、というのがわたしの見立て。ただ、マーティがいうとおり、レペゼンであるわきゃないじゃない…。

同種のオマジナイは、手を変え品を変え、多くの人が聞かされてきたのではないでしょうか。「あなたの主張をキチンと言葉で表現する必要がある」とか、「何も言わないのは、賛成 or 何も考えていないことと同じとみなされる」とか。よってもって英語を勉強せーい!、の類。

そして、レペゼンマインドの源流をたどると、起点はこの二人なんじゃないかと。(あくまでわたくし個人の考えです)

新渡戸稲造くん


岡倉天心くん


この両名、マーティが口にしたアンバサダーよろしく、「日本とは何たるか」を語る本を世に出しちゃった。それがご存じ、「武士道」と「茶の本」。

きっと、日本は19世紀後半=帝国主義の終盤期に列強デビューしようと頑張っちゃったのが、裏目ったんだろうなぁ…。仮に、日本が植民地経営の長い歴史を持っていれば、他国を知るのに一人の意見や一つの著作を重用する意識は、かなり薄められていたんじゃないかな、と。

マーティ先生、新渡戸くんと岡倉くんのせいだと思いまーす。でもでも、二人が強く影響を受けたのは、マーティ先生の母国・米国でーす!(笑

長々書いてしまいましたが、流れは

1. 変なオマジナイを刷り込まれる
    ↓
2. オマジナイがいつしか"常識化"する
    ↓
3. 常識は誰にでも通用すると思い込む
    ↓
4. 常識が通用しないとムムムとなる

という具合。「なーんだ、そんだけ?」と思われるかもしれません。でもこれ、人間関係や国際関係で軋轢を生む要因トップ3に入る案件だと思うんです。注意しないとネ。