「グレイズ・アナトミー9」です。
<#17 命のバトン Transplant Wasteland>
今回も見ごたえありました。
今回もネタバレ御免でお送りしますので、未見の方はご注意ください。
一難去ってまた一難。
ハーパー・エイヴリー財団が買い取ってくれることでせっかくシアトル・グレース病院の存続が決まったのに、ジャクソンが財団の意見を出したとたんに、その他の経営主体である5人の医師たちが猛反発。
財団の意見というのは、ER存続の件は後回しにして、部長であるオーウェンを降格させ、新しい部長を立て従業員の士気を上げる、というもの。
確かに反発を招くような内容だったので、その反応もやむを得ないんだけど、財団がお金を出さなきゃ病院はつぶれていたわけだし、ジャクソンは自分の意思でなく代表者たる地位を手に入れて言わば青天の霹靂なわけだから、もうちょっとみんな彼を立てたり気を使ってもいいんじゃないかなって思いました。
リチャードはジャクソンに急にのしかかってきた重すぎる責任に、ジャクソンが押しつぶされるのでは、と心配して、キャサリンに忠告するんだけど、彼女は「ジャクソンならできる」の一点張りで、リチャードの忠告に耳を貸そうとしません。
これは両者ともに言い分があるし、両方の仕方で彼を見守ることも必要かなって思います。一人立ちさせるために放っておくやり方と、きちんとケアして守ってあげるやり方。まるで父親と母親、いいバランスで子育てできてるって感じ。
キャサリンもただ強いだけの女ってだけじゃなく、なんか素直でかわいいところもある、大人のイイ女ですね、リチャードが惚れるのも無理ないかも。
そんな二人に囲まれてるジャクソンって、結構、幸せ者なんじゃないかな。
ジャクソンはともかく、首のすげ替えが検討されていると知ったオーウェンは、病院を辞めると言って出て行ってしまいます。なんていうか、この病院ってホント簡単にその場の勢いで医師が辞めるよね。普通はやめると決めてから上司に報告するまでに何日かあって、やめると決めたって早くてもその月末までは務めるだろうし、規定があれば三ヶ月後くらいでしょ、辞められるのって。それともアメリカって今すぐ辞めますっていうのが割と通用するのかな。その辺の雇用事情は分かりませんが。
そのオーウェンが辞めるってなった時、デレクが必死でとめようとするんだけど、言い合ってる間に話がこじれて、デレクたち5人が辞めたときのことをオーウェンが責め立てると、逆にデレクはあれは戦略だったと言い訳し、まぁここまではいいんだけど、売り言葉に買い言葉見たいな感じで、デレクが「そんなことをいうなら事故はだれの責任だって話になるぞ」って言っちゃったもんだから、オーウェンはじゃ、辞めるってなっちゃった。
正直、オーウェンに対して事故の責任を持ちだすなんて、それを言っちゃぁお終いよレベルの話だと思いますよ、クリスティーナの言うとおり、オーウェンは自分がサインした航空会社のせいで死人を出す事故を起こしてしまったということでずっと自分を責めてきて、だからこそ病院の再建に尽力してきたのに、そんなこと今更言われる筋合いないですよ、デレクどうしちゃったの!?
でも、二人のなだめ役であるそれぞれのパートナーが、今回はなかなかいい仕事をしましたよ。クリスティーナはオーウェンの代弁者としていい動きを見せたし、メレディスはデレクに対して、あなたが本当に腹を立てている相手はオーウェンじゃないはずってことを気付かせます。困ったちゃん姉妹がいいチームプレーを見せてます。
そして結果、デレクがオーウェンに心の声を届けて、とりあえずは一件落着。
一方でジャクソンもボスとしての手腕を見せ始めます。
ラストはそれなりに感動的だったけど、、、病院の名前についてはどうかな、、、って思ったり、でもそんなことを言うのは失礼かなとか思ったり、、、まぁドラマですから、あまり深く考えないことにします。
ただ、みんなが相当に二人の死を、大変深く引きずっているということは分かりました。ジャクソンにとってもマークは恩師、レクシーは恋人だしね。
今回、もうひとつ感動的だったのは、エイプリルのALS患者ブラッドが自分の人生に見切りをつけ、DCDを決意する件。DCDっていうのは、もう助からない患者が、臓器が弱くなってしまう前に延命治療を中止して、臓器を提供するということのようです。このブラッドは、何を隠そう医師であり、エイプリルの元同僚だったのです。
当初エイプリルはその決断に反対で、なんとか治療を続ける方向でブラッドを説得しようと試みますが、ブラッドの決意は固く、「きみにはそういわれると思ったから、ギリギリまで黙っていた。残された貴重な時間を、きみを説得するために使いたくない」と話し、エイプリルを担当から外す、と言い出します。
ブラッドの決断に実は賛成できない母親(親として当然の感情だと思います)は、決断を変えたいなら今すぐ臓器提供は中止してもいいのよ、そして家に帰るの、とブラッドに対し最後の懇願にも似た訴えかけをします。父親も「迷いがないか確かめたいんだ」といいますが、確かめたいというよりは、取りやめてとにかく命続く限り一緒にいたいんですよね、親ですから。
その時、静かに割って入ったエイプリルのセリフ、カッコよかった。惚れました。
「息子さんは医師です、腎臓の一つは17歳の少女にあげて救おうとしています、もうひとつは44歳の議員に。大統領の腎臓になるかも。」
すると、母親は、観念したように必死に笑顔を作りながら「続けて」と。複雑な思いはあるものの、彼の意思を確認できたのでしょう。
エイプリルはそれにこたえて、彼の臓器が誰に提供されるのかを、これまた笑顔で丁寧に説明を続けます。エイプリルだって、医師として、また友として、ギリギリまで延命の説得を試みたのに、最終的には彼の決断を受け入れたのです。
いやー感動的だー・(ノД`)・゚・。
エイプリル、確実に成長してますよ。
ところで今回の監督は、ベイリー役の女優、チャンドラ・ウィルソンだそうです。
ステキな感動作に仕上がってます!さすが、才能ありますね。
▼本日もお読みいただきありがとうございます!
にほんブログ村