TV報道への深い愛~「ニュースルーム」 | 人生にドラマを!~トコの海外ドラマ日記

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海外ドラマ(主に米国もの)を中心に感想などを書き連ねます。
読書や映画鑑賞も好きなので、たまにそんな話もします。
一応それなりに気を使ってはいますが、レビューはネタバレを含みますので、何卒ご了承ください。

「ニュースルーム」です。

http://www.wowow.co.jp/drama/newsroom/

日本語版のDVDはまだ出てないのかな。


確かWOWOWで今年の春あたりから放送開始したものの、私の録画機が壊れるという致命的な惨事に見舞われ、オンタイムでのエアチェックができず、ヽ(゚Д゚;)ノガーン と思っていたところ、先日から再放送が開始されました。

放送曜日がいろいろなので、録りっぱぐれないか、いつもヒヤヒヤしています。いやホントは確実に録画する上手い方法あるんだろうけどね、新しい録画機なもので、よくわかってないんです。


アーロンソーキン的なこの忙しいセリフ回し、是非とも吹き替えで観たかったのですが、再放送が字幕なので仕方ありません。画面にかじりつきで五感フル回転で観ていますよ。


で、この主人公、ニュース番組のアンカーであるウィルのパーソナリティですが、実にうまく描けていると思います。

大変セルフィッシュで身勝手、常に周りにプレッシャーを与える嫌われ者でありながらも、ホントは思いやりのあるいいヤツ。

そんな複雑な人柄を、ありきたりの表現を用いずに、なかなか上手に描いています。

スクリプトもさることながら、やはりこのウィル役のジェフ・ダニエルズの力、それに尽きます。


ウィルが劇中、視聴率至上主義との決別を宣言します。

その中で、「ニュースにスポンサーをつけないということをなぜしなかったのか」ということを言います。


TV報道が抱える一つの大命題です。


本当になぜそうしなかったのか、TV放送がスタートしてから、そしてもはや成熟しきってしまった放送メディアが、それを覆す(スポンサーのないニュース番組を作る)ことはまず不可能のように思います。


「広告をつけないニュース番組」には乗り越えなくてはならないいくつかの大きな問題点があります。


ニュースと制作番組の垣根はかなりなくなってきています。

実際、プライムタイムの民放局のニュースは、情報エンタテインメントの要素を多分に含みます。

どこまで広告をつけないか、の線引きがとても難しいのです。

とはいえ、そんなことは誰かがルールを作ってしまえばいいことであって、実はそれほどの問題ではないのかもしれません。


本当に大きな問題は、やはりお金です。

放送局はニュースを作るために多数のスタッフを抱えています。

ニュースネットワークは日本や世界各所に、何かあった時、常に動ける人材を確保しておく必要があります。

その人件費だけ考えても、ニュース以外の番組、たとえばドラマやバラエティの広告費とスポット広告だけでまかなえるような額ではないでしょう。


ましてやウィルの放送局はニュース専門チャンネルです。

ニュースに広告つけないで、スポット広告だけで、どうやってその気が遠くなるような人件費をねん出できるんですか。難しいでしょうね。


では、ウィルの思い描くような報道は、もはやTVメディアには無理なのでしょうか。


もう少し、番組を見進めながら、自分なりに考えていきたいと思います。


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