このドラマはやはりクオリティが高く、毎回、テーマがあり、メッセージに心打たれるのですが、今回のエピソードは久々に深く感動しました。
クリスティーナが移った先の病院で出会い、「親友」となった医師トーマスは、クリスティーナがジュラ紀と揶揄するような古い手法のベテラン医師で、最初はまったく気が合わず、コンビを組まされたことを不満に思っていたものの、彼の戦争体験を知ったことで自分の飛行機事故と重ね合わせ、気持がわかる唯一の人物となっていきました。
このあたりのクリスティーナの心の移り変わりを凝縮して表現したのは見事でした。視聴者の感情移入をたった4つのエピソード(しかも他の人物たちの物語も織り交ぜる中)で産み出すのは、通常は至難の技でしょう。
病院側は古いトーマスを辞めさせようと画策しますが、「まだ引退する気はない」というトーマスを、クリスティーナは辞めさせたくはなく、葛藤し悩んだ末、トーマスに対しては禁じられていた手術をトーマスとともに敢行することになります。
手術中のトーマスとクリスティーナのやり取りは、あまのじゃくが意地の張り合いをしているような感じで面白いのですが、ときに見せるトーマスのクリスティーナへの敬意を彼女は察して感動しているのがわかります。
結果として、トーマスは医師として最高の終止符を打てたんだと思います。
さて、このエピソードでは、シアトルグレース病院でもメレディスが難しい手術を行っており、二件の手術が画面を二分して映し出され、音声もLとRを分けて出力されるという、なかなかに凝ったことをしているのですが、これを見ながらその臨場感におお!!と思いながらも、「今後もずっとこの二つの現場(病院)を行ったり来たり、あるいは画面を割って描き続けるのもちょっと無理があるんではないかな」と、どこか冷静に感じている自分がいました。
そしたらやはり案の定?クリスティーナがメレディスの元に帰ってきました。
うがった見方かもしれませんが、トーマスがクリスティーナを戻してくれたんです。
いや縁起でもないですね、でも物語の展開上(演出上)はそういうことだと思います。
次回からはまた再び、シアトルを舞台にしたドラマが描かれるようです。
飛行機に乗ることができたんですね。
そして、古巣に戻るとともに、新たな人生を再び歩み始めることになるのでしょう。
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