噛み犬を作るのは飼い主だ。
ルン太、パグ、3歳。
3月には4歳になります。
必要なことをやってきたつもりだったけど、
振り返ってみれば、まだまだやることがあったみたいで、
社会化はあまり上手くいきませんでした

それでも、3ヶ月スクールに預けて訓練したり、
家に戻ってきてからも、スクールで教わったことを続け、
できることはやってきたつもりでいました

そのお陰で、お世話もしやすくなり、
シャンプーは自宅でするし(ルン太は苦手)、
肛門腺しぼりも、病院で教えてもらったり、動画で何度も見てコツを掴んで、できるようになったし(ルン太は逃げたそう)、
爪切りも、ご褒美(フード)を与えながら、少しずつなら切れるし(ルン太はビクビクしてる)、
歯磨きも、時間をかけて慣らして、歯ブラシや歯磨きシートで、やらせてくれるようになりました(ルン太はイヤイヤ)

遊びだったり、お世話がイヤで、歯を当ててくることがあっても、
本気で噛もうとすることは、今まで一度も無かったと思います

(食べちゃいけないものを口に含んでしまい、慌てて取り出そうとして、口に手を入れた私やライ君がケガした事はあったけど…。)
スクールに入れていた時、自宅でできる訓練を色々教えてもらってて、帰ってきてからもやってたんだけど、
ルン太の膝蓋骨脱臼のグレードが進んで、抱き上げると痛がるようになり、
抱っこの訓練をできないでいるうちに、それ自体を忘れてしまっていることに、一昨日気付きました

自分のももの上に、ルン太のお尻を乗せて、両脇の下に手を通して、向こう向きに抱っこする方法で(体を預けさせる)、
そういえば、訓練はしていなくても、指間や肉球周りにステロイドのスプレーをする時や、爪切りの時はその抱っこでしてたし、
その時は、足を痛がってもいなかったよな…と思い出して、抱っこしました。
すると、ももに乗せるか乗せないか…の瞬間、
普段出さない様な声で鳴いたというか、吠えたというか、声を出しながら、
身をよじったので慌てて下ろすと、私の手に歯を当ててきました。
軽く噛もうとしてるけど、傷付けようとしていないのが分かる、「威嚇」「注意」のような感じでした

ルン太は噛むふりをしているだけで、噛んでこないと解釈した私は、少しなだめてすぐに、
また、脇の下から手を入れ、ルン太の体を持ち上げました。
次の瞬間、さっきよりも大きな声で怒り、左の手首を噛まれ、咄嗟に床に下ろすと、離した右の手首を噛んできました。
あごはカクカク震えていて、体は伏せていたけど、心はパニックを起こしているように見えました。
その時、やっと、自分の間違いに気付きました

一度目は、ルン太が精一杯我慢して、「止めて
」と言ってたのに、無視してしまった、と。

噛まれた手首を見ると、左右とも、血が出ている部分と、歯型がついている部分がありました。
大きなケガではなかったので、ルン太なりに、精一杯手加減してくれたのかも知れません…

その後、お風呂から上がってきたユーさんに、今あったことを話し、悩みつつもその話題は一旦終わり…。
そして、昨日の夜のこと。
私が食後の食器洗いをしながら、リビングのユーさんにふと目をやると、
ルン太を抱っこしてももの上に乗せる瞬間でした

「昨日の今日で大丈夫かな…」という思いが一瞬浮かびましたが、
あれ?大丈夫そう?
ちょっとだけ大人しく抱かれていたけど、すぐに体をよじって、無言で自分から床に降りました。
「私の抱き方が気に入らなかっただけなのかな…」と思って、洗っているお皿に目をやった次の瞬間、
前日私が抱き上げた時のような、ルン太の鳴き声と、慌てた様子のユーさんの姿が

ユーさんは、指を噛まれていました。
しかも、咄嗟に手を引いてしまったそうで、私よりひどい

噛む犬は、なりたくてそうなったんじゃないんだ、
人間が噛む犬にしているんだと、確信した瞬間でした

私にはしないから大丈夫とか、
ユーさんが抱っこしたら大丈夫とか、
飼い主に言われたら我慢できるとか、
そんなことは絶対ない

私達の行為は、イヤなことをされた時、『噛めば止める』と教えているようなものでした。
この先、もう抱き上げることはできないのか、
スプレーや爪切りはどうしよう、
肛門腺しぼりやシャンプーの時も噛まれるのではないか?
病院には連れて行けるのか?
不安しかなくなってしまいました…

とりあえず、セーフティーグローブを買おうと思います…。
ルン太、ごめんね
