​春ですね。
この季節になると、私の指先は無意識にあるサイトへと吸い寄せられます。
そう、大阪の春のクライマックス、造幣局「桜の通り抜け」の先着予約です。
 
​今日、夕方にふと思い立って予約サイトを覗いてみたのですが、画面に広がっていたのは絶望の「真っ赤な海」。見渡す限り「満員」を示す赤マークが並び、遅きに失した現実を突きつけられました。
​しかし、砂漠の中で一輪のオアシスを見つけるかのように、ちょうどよい4月16日の枠だけがポツンと「青色」に輝いているではありませんか。
 
「これだ!」とばかりに、電光石火の速さでその青いマークをタップしました。
​……が、非情にも画面に表示されたのは「満員」の二文字。
​ほんのコンマ数秒、タッチの差だったのでしょう。あるいは、神様が「その時間はあんまり良くないよ」と教えてくれたのかもしれません。
 
わずかな希望を見せられてからの落選は、最初から赤一色だった時よりも、なんだか少しだけダメージが深いものです。
 
​実を言うと、私はそこまで「花そのもの」に狂おしいほどの興味があるわけではありません。
でも、あの混雑の中を歩き、期間限定の景色を通り抜けるという「春の儀式」そのものが好きなんです。
毎年恒例のルーティンが途切れてしまうのは、なんとも寂しいものですね。
​今年の通り抜けは、どうやら画面越しに「赤と青のコントラスト」を眺めるだけで終わってしまいそうです。
来年こそは、もっと早くから予約したいと思います。
 
残念ですが、読者の方には前の画像をお送ります。