【冷凍】

オグーとの戦いを終えた俺は、B棟に向かった。

正面からの突破は危険が伴うと判断し、入荷受付と書かれている玄関より進入する事にした。

玄関を過ぎると、左手に事務所のような場所があり、中にはコンピューターらしい物がおかれている。

右手に扉があり、内部に突入できそうだ。

意を決して突入した。

ガチャン

突入と同時に扉が閉まり、カギがかかってしまった。

「罠か・・・さ・・・・・寒い」

内部は極寒の寒さだった。

扉横の温度計は0度をさしている。

しかも俺は裸に鎖帷子のいでたちであり、体感温度はマイナスを記録している。

このままでは死ぬ・・・・

その時だった!


「かかったなぁ~!!!」


柱の影から一人の男が飛び出してきた。

「き・・きしゃまはたれだ?」

寒くて呂律がまわらない。

「ふざけんじゃないっつーの!俺は悪魔超人5人衆の一人 さぶいぼの中野!通称ナカミーだ!お命頂戴するっつーの!」


俺の前に突然現れた男は、やせほそった強気な男だった。

寒さ対策は万全で、変なジャンパーを着込んでいた。

ナカミーと俺はしばし睨みあった。

俺は体の冷えとの戦いで、意識がもうろうとしている。

このままでは、寒さにやられてしまう。

俺は先制攻撃をしかけるべく、ナカミーににじり寄った。


「ちかよるんじゃないっつーの!」

男はバックステップで俺との距離をとる。

にじり寄る俺、離れるナカミー。


「お前距離ばかりとって、いったい何がしたいんだ!」

俺は叫んだ!


「ふざけんじゃないっつーの!俺と筋肉で勝負しろっつーの!」


「な・・なにー!」

俺はこの極寒の寒さの中での筋肉勝負は想像を絶する戦いになると覚悟を決めた。


「ナカミー!お前から見せろ!」

俺はかじかむ口を精一杯動かして、ナカミーに告げた。


「よしわかった俺から見せてやる!みよ!俺の筋肉ぅつぅーの!!」


「な・・なにぃ!俺は目を疑った。見る見る内に奴の体の筋肉が集まっていく・・そして・・・」















ばけもの!!


「どうだミニー!!この俺に勝てるかぁ!!!」

だめだ!今の俺では奴に勝てない。ただの筋肉勝負では無理だ!何か奴に勝てる方法は無いか。

俺は考えに考えた。

俺の頭はフル回転!

そうだ!これしかない!俺は最後の勝負に出た。

「よし、じゃぁ俺の番だ!見よナカミー!これが俺の究極奥義!ナナメに向いてるおっさんのポーズ!だぁ」















「なにぃ!そ・・そのポーズは・・・・ユルゲン・サンドウ様のポーズ!!!!」


ユルゲン・サンドウとは

「筋肉を披露する技芸」としてのボディビルが誕生したのは19世紀末のことである。この時代にボディビル競技を推進したのが「近代ボディビルの父」としばしば評されるドイツ(当時プロシア)出身のユルゲン・サンドウユージン・サンドウとも)である。

サンドウは最初に運動器具(マシンド・ダンベルスプリング・プーリーテンション・バンド)を発明販売したことで有名である。

1901年9月14日にサンドウは初めて、ボディビルコンテストを開いた。そのコンテストは「グレートコンペティション」と呼ばれ、英国ロンドンロイヤル・アルバート・ホールで開催された。審査員はキダ・タロウアホの坂田が務めた。コンテストは大成功を収め、勝利者には彫刻家岡本太郎によるサンドウを模したトロフィーが与えられた。このトロフィーは1977年からミスターオリンピアの優勝者にも贈呈されている。

またボディビルの語源は、高層ビル、構造昼、小僧昼、虚無僧昼、坊主ビル、ぼでビル、ボテジューと変化したとされている。


民明書房刊「六本木に高層ビルは立つが、俺のボディにビルは立たないぜ」 力こぶゆうじ著 より抜粋


「ぐわーーーーーーーーーーーーー!!!」

ナカミーは床に倒れた。

なんだかわかんないが、衝撃をうけたようだ。

俺はすばやく、奴が着ていたジャンパーとズボンを着用した。

奴は凍えながら、みるみる体がしぼんでいく。。。。

「ミニー。まさかユルゲン様を出してくるとは・・・参ったっつーの。何もないよもう俺には・・・」

静かに目を閉じて息絶えた・・・・


死因:凍死


俺は寒さで凍えた体をひきずりながら、その場を後にした。

※多分ナカミーは抜群の保存状態で保存されていく事だろう


その時、急に建物の中にGREENのキセキをBGMとし放送が流れた。

「あ~、テステス・・んんんっ・・・ミニー聞こえるか!」

その声はまさしくリーダーだった。

「お前良く俺様が差し向けた2人を倒したなぁ??しかしお前の運命ももうすぐ終わりだ。早く俺の場所までやって来い。楽しみにしてるぜ。。。1便終了」


最後は意味不明だったが、俺は奴を探すべく右隣の部屋へ侵入した。

大きな扉を隔てたスペースはナカミーがいた場所に比べれば幾分寒さむさはましだった。

※温度計は5℃をさしていた。


いくつもの機械が設置され多分麻薬を仕分ける機械だろうか、それぞれの機械にはコロンビアや、ブラジル、新潟、等の出荷先が表示されていた。


その時だった!

グオン!


けたたましい音を立てながら、突然フォークリフトが俺に突進してきた。

間一髪交わした俺に容赦なく、フォークが突っ込んでくる。

交わす俺、突っ込むフォーク。。。

このままでは俺の体力が持たない。。。

すると突然フォークが止まった。


「フフフフフフフフ・・・さすがやるなミニー。俺のフォーク地獄に耐えたのはお前が始めてだ!」

フォークには顔にレーガン大統領のかぶりものをしている男がいた。

「お前は誰だ!っていうか、フォークから降りて来い!」

すると男は不敵な笑みを浮かべながらマスクを剥ぎ取りこういった。

「お前なんぞこのフォークの上で十分だ!この俺様をフォークからひきずり下ろしてみろ!俺の名前は悪魔超人5人衆の一人 フォーク・フォーマー・フォーメストでおなじみのイディです」


「イディ!何でお前はここにいるんだ!」

俺は軽いパニックに陥った。


「本当にバカだよミニー。俺はリーダーに言われあんたに協力し続けてきたのさ!いつも無理難題ばかり依頼しやがって、積年の恨み今日ここで晴らしてやるわ!」

そういうとまた、フォークリフトが俺に突進してきた。

華麗なフォーク裁き、フォークと人が一体になっているような感じだ。

俺は交わすので精一杯だ。

「おらおらミニー。ひいちまうぞコラァ!逃げてばかりじゃ戦えないぜ!」


畜生このままではやられる。っていうかまともに攻撃してきたのこいつが始めてだ。

そんなしょうもない事を考えてる内に足を滑らせて、床に転んでしまった。

迫り来るフォーク。

万事休す。。。。

その時目の前で急にフォークが止まった・・・


「ガ・・・ガッデム!バッテリー切れ!もう少しでミニーをヤレルところだったのに!」

俺は立ち上がると大きくジャンプした。

そして。。。渾身の必殺技を繰り出した!


「くらえ!俺の究極奥義!天翔百裂拳!」


俺の無数のこぶしがイディにヒットした。

「ぐわーーーーーーーーーーー」

フォークからくずれ落ちるイディ。


俺は倒れてるイディに近寄った。

すると俺は意外な事に気づいた。

「イディ・・お前・・・・パンツはいてないじゃないか・・・」


倒れているイデイは俺にこう言った。

「そうだよ。俺はリーダーを裏切っていたのさ。パンツはかない=勝新太郎=麻薬反対。俺はただ、ミニーに純粋に俺の技をぶつけたかっただけだ。。。ミニー、あんたと仕事をするうちにあんたを超えたいと感じ始めたのさ。しかし結局このざまだ。」

俺はイデイをだきかかえた。

「イディ。あんたは強かったよ。次生まれ変わったら、必ず同じチームでホームラン競争しよう!」

俺は自分の出来る精一杯の優しさをかけた。

「ありがとうミニー。。。あっ俺の息子からなんか出たよ。ずっとおしっこがまんしてたんだよなぁ・・・」

そしてイディはゆっくり目を閉じた。


死因:膀胱炎


膀胱とは

膀胱(ぼうこう)は、腎臓から送られてくる尿を一時的に溜める袋状の器官。尿を作る動物一般において、それを一時蓄える構造に対してもこの名を与える。

ラグビーボールとサッカーボールは昔、の膀胱を膨らませた物を用いて球技のボールとしていた。

耐水性を持たせやすく、もともと袋としての形状を持っていることから、古来より動物の膀胱は水筒の材料として利用されてきた。

膀胱は別名チンコ・オチンコ等様々な呼び方があるが、正式には男根が正解である。

古来より男根が無い女性を軽視する文化があり、それが男根女卑となった。

因みに大きさを表現する際に、馬並みと言う表現を使うが、馬よりも大きいと言われたのが、故G馬場である。


民明書房刊「エッセイ・膀胱を暴行するとある程度の喜びがある」 ゆでたまご著 より抜粋


俺は倒した3人を心に刻み、さらに奥へと歩みを進めた。。。。


次回【煙幕】に続く・・・・