先日無事開催された、ワタルの講演「ワタル世界は夢ばかり」
この講演には、私は準備段階から参加させてもらったのだが、チラシを作ったり、参加を呼びかけたり、と、ちょっと学校祭ノリというか、かなり楽しい経験をさせてもらった。
当日も、昔懐かしい道を通って会場に向かい、会場に来てくれた人たち、久しぶりにあった人たちとワイワイと言葉を交わした。
一部の終了間際に着いたので、ちょっと覗いてみると、そろそろ集中力が切れて来た小学生を相手に、ワタルが話を締めようと頑張ってるところだった。
四月から北海道で小学校の先生になるワタルは、こんな感じで教壇に立つのかなぁって思いながら二部の始まりを待った。

そして、いよいよ第二部、大人向けの講演。
どんな内容なのか、というより、ワタルがどんな話し方をして、どんな雰囲気の会にしたいのか、ってのにも興味があって、ちょっと緊張しながら見ていた。
思ってたよりかなり慣れた感じの喋りのワタルは、堂々としていて、時々笑いを挟みつつも、世界各地で撮って来た写真を紹介しながら、実際にその目で見て感じたこと、ネットでみる観光地の写真とは違う目線での話をたくさんしてくれて、気づけば、話そのものに引き込まれていた。

一時間ほどの講演を聞き終わった時に、やっと私は、ワタルが伝えたいこと、がなんとなくわかってきた。

勝手な思い込みを持たずに、いろんな国を見る。ちゃんと相手を理解して認める、リスペクトする。
そうすることによって、今の自分、生活、国、を客観的に見ることができる。幸せの基準はほんとそれぞれ。そこに気づく事が出来るのか、できないのかによって、日々の生活は全然違ってくる。

・・・・これは、きっと第1部の小学校の子供達に主に伝えたいことだろう。

ワタルがもっと伝えたいこと、いや、ワタルだから伝えられることは、
なぜ「世界一周」したのか。

小学校の頃のワタルのイメージは、真面目でちょっと頑固な子。
それは多分、何をするにしても、ちゃんと自分で理解して納得してからでないと、不安でなかなか踏み出せないから。何にも考えずに勝手に体が動いちゃうタイプではなかったんだと思う。
いつも「有言実行」ですごいなーって思ってたけど、それは、ワタルが、自分を追い込むことで、一歩踏み出す勇気を必死で絞り出してたんだ、って、講演を聞いた今は思う。

自分をどう追い込むのかは、自分の弱いところ、好きじゃないところをちゃんと認めてないとわからないんだろうけど、この歳でも未だに、自分のイヤなところを見ないようにしてる私には到底できないこと。これでいいのか?って今更ながら考えてしまった。

それにしても、「世界一周」って!

どんだけ追い込むんだ、どんだけ大きい一歩踏み出すんだ、って思ったけど、
多分、「世界一周」の中には、小さいたくさんの不安があって、たくさんの追い込みがあって、それでやっと踏み出した一歩があって、そこに行かなきゃ見られない美しい風景というご褒美があって、そうやってワタルは一歩一歩積み重ねて世界一周したんだ、って思った。

それで得たものは、ワタル自身がみんなに伝えて行くんだろう。
ワタルが、北海道でどんな先生になるのか、すごく楽しみだ。

今回の講演、参加の呼びかけに、たくさんの人がワタルに会いにきてくれて、会場で懐かしい人にも会えて、そのことも私にとっては嬉しいことだった。


って内容を、講演後の小さなアンケート用紙には書ききれずに、ここで。