6月8日、夕方仕事が終わってから、私は瑞穂球場に向かった。
その日行われる、大府高校対中京大中京高校の親善試合を見に行くためにだ。
その親善試合は、通常の練習試合と違って、3年間ベンチに入る事なく裏方仕事、応援にまわってきた3年生が最初で最後の背番号つきのユニフォームを着て戦う試合である。
スタンドからは甲子園さながらに、チアリーダー、野球部員、父兄等の大応援団で声援を送る。普段はグランドで戦う側にいるベンチ入りメンバーも、この日はメガホンを持ち懸命に応援する。


大府、中京の両監督が話し合って決めたというこの試合は今年で10回目をむかえるらしい。そのためか、テレビカメラも数台入って高校生達の姿を撮影していた。



私が球場に到着したのはすでに、2回の途中で3対1で中京が勝っていた。

正直言って実際その場所にいくまでは、単純に「いい話だなぁ」って思えない部分もあった。まわりからお膳立てされて『さぁ、思い出を作りなさい』っていわれてるみたいで、っていうかそんな風に感じる子もいるんじゃないかって思ってた。
しかし、グランドで戦ってるみんなは、実に楽しそうだった。一回一回の打席、守備の一つ一つ、どれもすごく楽しんでやってる。応援してるレギュラー陣も感謝の気持ちをこめて心から声援を送ってる気がした。

どちらも、高校野球では誰もが知っている名門校、毎年何十人の新入部員がはいり、そのなかのほんの数人だけが背番号をもらえる。
今日グランドで戦っている3年生だって、公式戦で、今日みたいに背番号をつけグランドを走り回る自分の姿を何度も夢みていただろう。
しかし、その夢は、もはやベンチ入りした同級生、あるいは後輩に託すしかない。
「自分はここまでだ」って納得するのは辛かっただろうと思う。
そんな気持ちを乗り越えてここまでやってきた3年生。
自分たちがチームのために今何をするべきかよくわかっている。
「この親善試合を思いっきり楽しんでやろう」
「そして明日からは最後の夏に向けて全力でチームをささえよう」
そんな想いが伝わってくるさわやかな試合だった。



この試合が終わると、夏の甲子園に向けての猛練習が始まる。
今日メガホンを持って応援に回っているレギュラー陣も、この試合を見て、それぞれのモチベーションがあがったんじゃないかと思う。「『みんなで』甲子園に行こう!」って気持ちが強くなったんじゃないかと思う。


なんのかんので、あれこれ感動して帰って来た私でした。

あ~~!もうすぐ夏だぁ!
高校野球が年々楽しみになってきてる。
野球少年達、がんばれ~~~~!!!!





※GREEEENのNEWアルバム「塩、コショウ」を聞きながらUPしました。自分も「がんばろう」って気持ちになってて不思議??