ケンが「明日リコーダーのテストがある」といって、アルトリコーダーの練習を始めた。
曲は1分前後で終わる曲を自分で選んできましょうってことで、ケンが選んだ曲は「ふるさと」・・・「う~さ~ぎ~お~いし」ってやつ。
ピアノの楽譜がその辺に出てて、最初は「ゆず」の曲とか候補にあげてたらしいが、なにしろ「ドレミファソラシド」もあやうい感じなので、結局ちょっとは簡単そうな「ふるさと」にしたらしい。
晩ご飯前に練習を始め、みんなが食卓についても続けていた。
引きはじめは、すぐに途中でつかえる。スムーズに曲がつながらない。
親指で穴を半分だけおさえる、ってのがどうも苦手なようで、何度やっても同じとこで変な音がでる。見かねたお姉ちゃん達も「もっとちゃんとおさえやぁ」とか「爪で押さえる気持ちでやるといい」とか「いやそれは違う」とかあーだこーだ言われて、何度も何度もやり直している。
だけど、そのうち少しずつだがちゃんとしたメロディになってきた。
「ピキー」とか「ボー」とか変な音が減ってきた。

「やっぱ練習するとうまくなるもんだなぁ」と家族が納得したころ練習終了。

試験当日、まだまだ決してうまくはないが、まぁとにかく「なるべく間違えず」(←この程度)練習した成果がだせればいいんだけど。

学校から帰ってから「どうだった?」と聞くと、何度も練習したところ、やっぱり間違えてしまったらしい。

ま、そんなもんでしょ。

今回のリコーダーの練習の事でいいたかったのは、「意味があるのは結果じゃなくてそこまでの努力だ」とかそういった事じゃなくて、

家の中からリコーダーを練習する音が聞こえるのって「なんかいいなぁ」って思ったってこと。
思い出しても、我が家からリコーダーの音が聞こえるなんてこと、しばらくなかったわけで、久々に聞いた音色は、へたくそだったけど、なんか心地よくて、つっかえつっかえの「ふるさと」が妙に気持ちにはまって、今までたいして気にもとめなかった「ふるさと」にちょっとだけ感動してしまったわけです。

こんなこと言ってると、ケンが勘違いしそうなので、いっとくけど、

お姉ちゃん達はもうちょっとうまかった。
もっと練習しろ!!