氷だるま

「お弁当のおかず何かなかったかなー」と思って冷凍室をのぞいてみると・・



ん？なんだこれ？
よーく見ると、ちいさな雪だるまのようだ。
表面がつるつるになってて「雪だるま」と言うよりも「氷だるま」って感じ。

思い出した、思い出した。
確か去年の初雪が降った日のこと。
雪が積もったってだけで、テンションになるケンが、外へ飛び出ししばらく遊んだあと、
「おかあさ～ん！これこれ～」と小さな雪だるまを作ってもってきた。そして、「そうだ、これ冷凍室にいれとけば、雪だるまず～っととけずにおれるわ」といって冷凍室にいれていた。

（小学６年生にしてはやってる事が子供っぽい気がするが、ケンのこういうところ私は好きだ。）

で、そのまま忘れていたんだった。
この氷だるまは、大晦日も、お正月もずっと、ここで過ごしたわけだ。そしていろんな冷凍食品と友達になっただろう。

今年は暖冬でなかなか雪が降らないけど、もし、今度雪が降ったらケンと一緒に外で雪だるまを作って、この氷だるまを並べて置いて、一緒にとけて無くなるようして、仲間のもとに返してやろう。
もし、雪が降らなかったら、このまま来シーズンまで、我が家の冷凍庫の主でいてもらおう。
この話を聞いた氷だるまは、お天道様にどんなふうにお願いするのかな。
この２月中に雪が降れば、氷だるまはやっぱり仲間のもとに帰りたいのだろう。降らなければ、冷凍庫も結構いごごちがいいのかもしれない。

なんだかメルヘンチックな話になってきたな。絵本かなんか描けそうだな。