2006年10月15日、ケンにとっては、本当に思い出に残る一日であった。
まず、アトラクションで、わんちゃんに向かって投球するという楽しい役をもらい、優勝トロフィーの返還というかっこいい役もこなした。(この大会は去年Sクラブが優勝しているのだ)
そして今シーズンSクラブキャプテンという立場になって、初めて(ひょっとして最初で最後?)大会の「選手宣誓」をさせて頂く事になったのだ。 当然、ケンは何日も前から、どんな宣誓にするかあれこれ考えていた(らしい・・)そして2日ほど前になって、さすがに心配になってきた私が、「ちょっと紙に書いてみい!」といった。
ケンが書いた原稿を読んでみた。
まあまあの、あたりまえの文章。とりあえず選手宣誓は無難にできるだろう。
しかし、何かもう一つ足りない気がした。ケンのオリジナリティを感じる事ができなかった。(宣誓にオリジナリティは必要ないのかも知れないが・・)
そこで、何かのきっかけになればと「あんたは、野球の事どう思っとるの?」と聞いてみた。
ちょっと考えたあと、にやっと笑いながら
「おれは、野球が好きです!」
と答えた。
ものすごくストレートではあるが、やっぱこれが野球少年の基本かな、と思った。「よし、それ使おう!」という事になり、宣誓の文章が完成した。
宣誓
僕たち選手一同は、今まで、一生懸命野球の練習をしてきました。
僕たちは、野球が大好きです。
その、大好きな野球の、厳しさ、楽しさを教えてくれる、監督、コーチ。
勝っても、負けても、変わらぬ暖かい応援をしてくれる、お父さん、お母さん。
僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し、チカラ一杯プレイすることを誓います。
平成18年10月15日 選手代表 佐織クラブ主将 ケン
どうです?結構いいでしょ?
といいたいところだが、実はケンはある一文を思いっきり忘れた。
でも、コレはやっぱケンのせいではないのかもしれない・・。
今回の大会は「A市『ドリーム』杯」という名前がついている。
「大人」な私は、そこでちょっとうけねらいのや~らしい事を考えた。
「ドリーム大会?」「ドリーム?」=「夢?」
よしっ!ケン!「夢」っつー文字をいれよう!!
そこでケンが考えた文章にわたしは次の一文をいれようとした。
「僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し、優勝という夢にむかってチカラ一杯プレイすることを誓います!」
宣誓にしてはちょっと長くなってしまったが、ケンは「大丈夫、覚えれる。それでいく」といった。
本番前に私はケンに言った。
「もし、途中で言う事忘れても、絶対何事もなかったように押し通さないかんよ。途中でだまったり、言い直したらいかんよ」
そして本番。ケンはまんまと「優勝という夢に向かって」の部分をすっとばした。
私は、近くで写真を撮りながら、「あっやっぱり・・」と思った。
そう、「やっぱり」なのである。
「僕たちは、野球が大好きです。」
「その、大好きな野球の、厳しさ、楽しさを教えてくれる、監督、コーチ。
勝っても、負けても、変わらぬ暖かい応援をしてくれる、お父さん、お母さん。
僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し」
これは多分本当にケンの心の中のどこかにある言葉だろう。
それに対し私が付け加えた一文は、まわりを見渡してでてきた言葉だ。
ケン自身はまったくあれこれ考える余裕もなくとばしてしまった一文であるかもしれないが、やっぱり選手宣誓は真っ正直な言葉が似合う。
「とばしてくれてよかったな」とちょっと思った。
それにしても、野球の大会での初めての選手宣誓、私の心配をよそに、ケンは大きな声でしっかりと宣誓した。カメラを構えていた私だが、心の中で大拍手をしていた。
そして、その日の試合、ケンはホームランをかっ飛ばした!
もう一打席もスリーベースの大当たり!
ほんと、ケンにとっては記念すべき一日となった。
晩ご飯は、じいちゃんばあちゃん、おじちゃん達がかけつけてくれて、ビデオを見ながらの大祝賀会となった。
ほんと、ケンは幸せもんです。
本人はそうとうつかれた様で、早めに「おやすみ」とひきあげ、自分のベッドで、次の日にやるべき、児童会会長就任挨拶の原稿を持ったまま、眠りこけておりました。
「10月15日」いい日だったねー。

まず、アトラクションで、わんちゃんに向かって投球するという楽しい役をもらい、優勝トロフィーの返還というかっこいい役もこなした。(この大会は去年Sクラブが優勝しているのだ)
そして今シーズンSクラブキャプテンという立場になって、初めて(ひょっとして最初で最後?)大会の「選手宣誓」をさせて頂く事になったのだ。 当然、ケンは何日も前から、どんな宣誓にするかあれこれ考えていた(らしい・・)そして2日ほど前になって、さすがに心配になってきた私が、「ちょっと紙に書いてみい!」といった。
ケンが書いた原稿を読んでみた。
まあまあの、あたりまえの文章。とりあえず選手宣誓は無難にできるだろう。
しかし、何かもう一つ足りない気がした。ケンのオリジナリティを感じる事ができなかった。(宣誓にオリジナリティは必要ないのかも知れないが・・)
そこで、何かのきっかけになればと「あんたは、野球の事どう思っとるの?」と聞いてみた。
ちょっと考えたあと、にやっと笑いながら
「おれは、野球が好きです!」
と答えた。
ものすごくストレートではあるが、やっぱこれが野球少年の基本かな、と思った。「よし、それ使おう!」という事になり、宣誓の文章が完成した。
宣誓
僕たち選手一同は、今まで、一生懸命野球の練習をしてきました。
僕たちは、野球が大好きです。
その、大好きな野球の、厳しさ、楽しさを教えてくれる、監督、コーチ。
勝っても、負けても、変わらぬ暖かい応援をしてくれる、お父さん、お母さん。
僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し、チカラ一杯プレイすることを誓います。
平成18年10月15日 選手代表 佐織クラブ主将 ケン
どうです?結構いいでしょ?
といいたいところだが、実はケンはある一文を思いっきり忘れた。
でも、コレはやっぱケンのせいではないのかもしれない・・。
今回の大会は「A市『ドリーム』杯」という名前がついている。
「大人」な私は、そこでちょっとうけねらいのや~らしい事を考えた。
「ドリーム大会?」「ドリーム?」=「夢?」
よしっ!ケン!「夢」っつー文字をいれよう!!
そこでケンが考えた文章にわたしは次の一文をいれようとした。
「僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し、優勝という夢にむかってチカラ一杯プレイすることを誓います!」
宣誓にしてはちょっと長くなってしまったが、ケンは「大丈夫、覚えれる。それでいく」といった。
本番前に私はケンに言った。
「もし、途中で言う事忘れても、絶対何事もなかったように押し通さないかんよ。途中でだまったり、言い直したらいかんよ」
そして本番。ケンはまんまと「優勝という夢に向かって」の部分をすっとばした。
私は、近くで写真を撮りながら、「あっやっぱり・・」と思った。
そう、「やっぱり」なのである。
「僕たちは、野球が大好きです。」
「その、大好きな野球の、厳しさ、楽しさを教えてくれる、監督、コーチ。
勝っても、負けても、変わらぬ暖かい応援をしてくれる、お父さん、お母さん。
僕たちに、大好きな野球をやらせてくれる人たちに感謝し」
これは多分本当にケンの心の中のどこかにある言葉だろう。
それに対し私が付け加えた一文は、まわりを見渡してでてきた言葉だ。
ケン自身はまったくあれこれ考える余裕もなくとばしてしまった一文であるかもしれないが、やっぱり選手宣誓は真っ正直な言葉が似合う。
「とばしてくれてよかったな」とちょっと思った。
それにしても、野球の大会での初めての選手宣誓、私の心配をよそに、ケンは大きな声でしっかりと宣誓した。カメラを構えていた私だが、心の中で大拍手をしていた。
そして、その日の試合、ケンはホームランをかっ飛ばした!
もう一打席もスリーベースの大当たり!
ほんと、ケンにとっては記念すべき一日となった。
晩ご飯は、じいちゃんばあちゃん、おじちゃん達がかけつけてくれて、ビデオを見ながらの大祝賀会となった。
ほんと、ケンは幸せもんです。
本人はそうとうつかれた様で、早めに「おやすみ」とひきあげ、自分のベッドで、次の日にやるべき、児童会会長就任挨拶の原稿を持ったまま、眠りこけておりました。
「10月15日」いい日だったねー。
