
今「TAKANAKA」と聞いてピンと来る人は、30年前のギター少年か、それとも、そうとうギターにのめり込んでる現在のギター少年、あるいは「サディスティック ミカバンド」ファンか、それとも私みたいな人(←どんな人?)
最近では、カエラちゃんを迎えて新生サディスティック ミカエラバンドで再デビューしたので、それなら知ってるって人もいるかも知れない。
高中正義とは日本を代表するスーパーギタリストなのだ。
とにかく、数十年前ギター少年だったショウちゃんが、新聞見てて「おい!TAKANAKAナゴヤでライブやるぞっ!」と叫び、すぐさまチケットを予約した。そして、私とショウちゃんのライブハウス「ZEPP」デビューとなったわけだ。
名駅で電車をおり、ZEPPまで雨の中を歩く。目的地が近づくにつれ、同じ方向に歩いている人達も、当然TAKANAKAのライブに行くであろう人達に絞られて行くわけだが、なんだか様子がおかしい。なんだかこれからライブだ!というわくわく感がない。妙に落ち着いた雰囲気。男の人が多いのだが、生憎の雨で湿気も多いせいか髪の毛のボリューム不足が際だちぺったりと立体感のない髪型の人が多い。完全に頭皮が露出している人も何人かいる。
そうか!今日はTAKANAKAのライブなんだ。やっぱファンの年齢層もこうなるのか・・・「って自分たちもじゃん!」と感慨にふける。現実に私の隣にも「湿気を気にする」ショウちゃんがいるではないか!
私達は今から53歳のおっさんのライブを見にいくのだ。
ZEPPに到着。前リエが、YUKKYに「RIP SLIME」のライブに連れてきてもらった時には、フロアーはオールスタンディングだったらしいが、今回「絶対それは無理!」と主催者側が考えたのか、ちゃんと椅子が並べてあった。私達のチケットは「H19」と「H20」前からA.B.C.D.E.F.G.H!やった!8番目!しかもセンターの列。こりゃ~よく見えるぞ~。
ショウちゃんがビールを買ってきてくれて、景気付けに一杯。コレがライブハウスのいいところだ!
会場が暗くなって、真っ赤なスーツを着た高中登場。さ~どんな曲やってくれるんだ~~~!と思ったところで前の方の席から
「レッツゴーたかなか~~!!」の叫び声。
一瞬にしてテンションがさがった。多分ZEPPの中の半分の人はひいちゃったんじゃないだろうか・・いくら年齢層が高いとはいえ今時ライブで「レッツゴー」は死語じゃないだろうか・・それとも狙っていってるのか・・
気を取り直してステージを注目する。
今回ほとんど予習なしでライブにのぞんだため、知らない曲も結構あった。
しかし、やっぱりさすが高中!とにかくギターがうまい!
アヤが「そんな歌もない様なライブでどうやって盛り上がるの~?」と言っていた。
違うのだ、高中のギターは歌うのだ!語りかけるのだ!シャウトするのだ!!
とにかく私はライブの間のほとんどの時間、高中の指先と、ステージの真ん中で高中に抱きかかえられ気持ちよさそうに歌い続ける色っぽいギターばかり見ていた。
背も低いし、目も小さいし、オールバックだし、その辺歩いてたら「普通のおじさん」な高中だが、ギターを弾いている高中は本当にかっこいい。
たとえば、サザンの桑田が歌わずにギター弾いてたって、ここまでかっこよくないと思う。もっといえば、福山と高中がギターのバトルしたら、その技術的なうまさを別にしても高中の方がかっこいいと思う。
もちろん曲もいい!とはいっても、さっきも言ったように予習をしてこなかった私はどれがどの曲やらよくわかっていないが・・。でも昔の曲もやってくれて、「今日は絶対立たない」と思っていた私も、思わず立ち上がって「たかなか~~~~~!」と叫んでしまった。
アンコールが終わって席を立つ時には「は~~~っ」と大きなため息がでた。コレは、サザンの時も、ウルフルズの時もでたため息だ。やっぱライブはいい!そしてライブハウスはいい!
ZEPPを出たらさっきよりもさらに大降りの雨。めちゃめちゃ久しぶりにはいた赤のパンプスをべたべたにぬらしながら名駅へ向かって歩く。
そして次なるお楽しみは、「打ちあげ」。
大通りから一本はいったところの居酒屋へはいる。古い日本家屋を意識した作りの良い感じの店。カウンターに座りとりあえず生中を頼み「まずは!」と乾杯。
少々割高だが、おいしいつまみを食べながら、高中のライブを振り返りべらべらとしゃべる。焼酎のお湯割り2杯目を飲み終えた頃に「そろそろ帰るか」とおひらき。
いや~楽しかった!
こんな楽しい時間を過ごす事ができるのは、子供達が大きくなって親のこういう楽しみを理解してくれていることと、そんな子供達、私達をサポートしてくれる人たちがいるから。
皆さんホントに御世話になってます。これからもよろしく!
(↑「これからも」?????)