今日も甲子園では、高校球児達の熱戦が繰り広げられている。ベスト8が近くなってきてどのチームも「勝ちたい」という気迫に満ちている。

ケンの所属する少年野球チーム「Sクラブ」も今G大会の真っただ中で、現在ベスト8まで残っている。今までの試合もどれひとつとして気の抜ける試合はなかった。しかしこれからはもっともっと大変な戦いになるだろう。
今度の日曜日にはベスト4を決める準々決勝が待っている。相手チームは、選手40名を有し、いろいろな大会でいつも上位に残っている強豪チーム。対するケン達のチームは最近はいったばかりの1年生をふくめても総数16名しかいない。誰かがケガをしたり、風邪をひいたりしたら、それはもう本当にチームとして成り立たなくなってしまう。そんなチームでここまで勝ち残ってきた。
去年の夏、ケン達はそのチームとB(5年以下)の大きな大会の初戦であたり、接戦の末勝った。

Jチームはその大会で優勝する事を目標に、がんばって練習してきたようで、試合が終わったあと、子供も応援にきた親達も泣いていた。Sクラブの方は、強豪Jチームに勝てた事でただただすなおに喜んでいた。

今度の相手はそのJチーム。こんな少数のチーム相手でも「打倒Sクラブ」で容赦なく全力で戦いを挑んでくるだろう。そのチームのホームページに監督の熱いコメントがのっていた。
「去年流した涙を思い出して、絶対リベンジしよう!!!」


のんびりとテレビで高校野球を見ていたケンにそのコメントを見せた。
ケンの表情から「のんびり」が消えた。

私としては「よっしゃ~~!!絶対勝つぞ~~~!!!!」という気迫のこもった言葉を期待していたのだが、ケンはなにやら考え込んでいる様子だった。

ケンは去年から、先輩達と共にこういった大会に出させてもらう機会をたくさんもらってきた。チャンスで打てなかったり、タイムリーエラーをしてしまったり。泣きたくなるような事を何度か経験してきた。だけどその時はいつも先輩がいてくれた。先輩達の「ドンマイ」にどれだけ救われてきたかわからない。

しかし、今回の大会はケン達が最上級生。先輩はいない。しかもケンはSクラブの「背番号10」をしょって戦うわけである。自分がエラーしたって、落ち込んでる時間はない。「ドンマイ」の言葉を、チームのみんなに、そして自分自身にかけよう!

簡単に勝てる相手じゃない。でも簡単に負けてほしくはない。
あんな強いチームから「去年流した涙を思い出して、絶対リベンジしよう!!!」
なんて言ってもらってるんだから、その気持ちに答えよう。いい試合をしよう!

「絶対勝つ!」みんなのその想いが固まった時、Sクラブはすごいチカラを発揮する。私はそう思っている。みんなをそんな気持ちにもっていく、それもケンの役割の一つだと思っている。

こんな風に言っているが、母親の立場からはいつも「どうか我が子がエラーをしませんように」みたいなことばっかり思っている。でもそれじゃー勝てないんだと思った。

ケン、そしてSクラブの仲間達。とにかく思い切って、自信をもって、チカラいっぱい戦おう!
悔いのない試合をしよう!
気持ちで負けるな!
監督、コーチ、そして母達。みんながついてるぞ~~~!

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