雪の中… | とっさんの幸せ。

雪の中…

 二人でクリスマスをやり直すはずの日、私はまたも彼からの連絡を待っていた 

午後になっても、夕方になっても 携帯は何も受信しないまま、夜を迎えようとしていた 


待つことに苛立ちを感じ 私は彼の家へと向かった…
私を迎え入れてくれた扉は またも冷たく私を拒んでいた………… 




泣けてくる…… 



悔しいのか悲しいのか もぅ分からなかった 

ただただ涙がこぼれた 



彼のマンションの通りは 天気予報どおりの雪が舞いだしている 



私の想いと言う雪は、溶けることなく静かに降り積もっていく 




雪のなか 私は3時間近く彼のマンションの扉の前にいた 

下手したらストーカーかも

こんな場所に何時間いてもしょうがない 

頭で解っていても、もしかしたら……と期待してしまうバカな自分がいる 



帰宅する頃には道路にうっすらと雪が積もりだしていた 



泣きながら歩く私は 
 なんて惨めなんだろう 


それでも どうして彼の事が好きなんだろう………