霧の中… | とっさんの幸せ。

霧の中…

電話の翌朝、深夜勤務明け私は彼の家を訪れた。

前は開かなかった重い扉が、私の一抹の不安を振り切るかのよぅに開き、彼が顔をだした。

部屋に入りソファーに彼と座る…
彼が私にもたれかかってきた 私はこの瞬間すごく彼をイトオシイと思っていた
普段、外で話す彼はどちらかといえば『ひょうひょう』として、あまりべったりはしてこないが、二人になると彼は私に甘えてくる。
子供が母親を求めるように…私が守らなくては
彼より年上の私は こんな時いつもそう思う。

その時は『どうしたの?』と私の問いに 彼は曖昧な返事ばかりだったが、今日でなくても、すぐに理由聞けるよな………そぅ思うしかできなかった私は 彼とのこのイトオシイ時間に浸っていた。


今気付くと 結局本質的な理由は何も聞けていない。 今現在も。

先の見えない霧の中へ この時期から私は迷いこんでいった……