昨日も仕事が休みだったので映画を観てきました。
『ドント ブリーズ』です~。
ネタバレします。

死霊のはらわたのサムライミ監督が製作に加わってるということで楽しみにしてました。
ホラー映画大好き。
ホラーとかサスペンス系の映画はキャストで変な想像をしないように予備知識一切なしで行きます。
なのでお化け系か殺人鬼系か全然わからない状態で観てきました。
観た感想は、面白かった、です。
殺人鬼系のホラーの王道をいきつつ、最後まで気を抜けない映画でした。
殺人鬼系のホラーはシンプルです。
・主人公が女子(または子供)
・残り全員死ぬ
・主人公女子結構強い(火事場の馬鹿力を発揮)
もうね、ほんとこれだけ。
スクリームもチャイルドプレイも羊たちの沈黙もこれ当てはまります。
なのでこの王道とちょっと違うソウは初めて観たときビビった。
あと、ミヒャエルハネケ監督のファニーゲーム。
これを越えるトラウマ映画は二度と現れないんじゃないかと思っている。
ドントブリーズは、イラク戦争で失明した退役軍人のおじいさんのお家に3人組の不良少年少女が強盗のために忍び込んで返り討ちに遭うというストーリー的にはシンプルなものでした。
ただ、このおじいさん目が見えなくなったぶん聴覚と嗅覚が研ぎ澄まされてるのと、元軍人だけあって異常に強くて強盗3人組が追い詰められていきます。
何度も『もう少しで逃げられる』『逃げ切れた!』と思いきやおじいさんに捕まって
フルボッコにされるという絶望のループ。
ホラー映画の醍醐味\(^o^)/
主人公のロッキーちゃんはボコボコにされるだけではない恐怖も味わいます。
あれは生理的に厳しい。
そんな憎悪もあってロッキーは最後におじいさんをボッコボコに仕返して見事お金を奪って逃走、幼い妹を連れてカリフォルニアに高飛びするわけですが
その途中であれだけボッコボコにしたおじいさんが救出されたというニュースを目にします。
「2人の」強盗に入られたおじいさんが負傷したが命に別状はない、というもの。
ロッキーが強盗に入ったことはバレていないけれどおじいさんが回復したらバレるかもしれない、いつか仕返しされるかもしれない、という恐怖を抱きながら飛行機に…というラストでした。
ロッキーたちの誤算は盲目のおじいさんだとたかをくくっていたらおじいさんが強すぎたことと、実はサイコ野郎だったってところですね。
おじいさん、大事な一人娘を交通事故で亡くしています。
その示談金でお金を持ってたから強盗に狙われたんだけど、お金さえ出せば司法で裁かれないなんて世の中狂ってる!と事故を起こした女性を監禁。
目が見えないのにどうやって人に見つからずに一人で拐ってきた?とかいう矛盾はホラー映画にはありがち。大事な娘をなくした罪を償ってもらうためにこの女性に自分の子供を産ませようとしていたのですが、ロッキーたちの逃走中に誤って女性を撃ち殺してしまう。
じゃあ代わりにロッキーに産んでもらおう!なんて発想にたどりつくサイコじじいでした。
盲目のおじいさんを狙うなんて、という後ろめたさはこの時点で明確な殺意に完全に切り替わったように見えました。
まったく、強盗に入っておきながら勝手なもんです。
誰ひとりとして助からないというあるまじきトラウマホラーのファニーゲームにはやっぱり勝てなかったけど、まともそうな人間の狂気が一番怖いよね、というのを再認識した映画でした。
軽い気持ちで強盗に入っちゃいけないよ。