皆さん、桃太郎の話をご存じですね。

 

おじいさんは山に芝刈りに、おばあさんは川に洗濯にでかけます。

 

ジョギングなどしなくても、日々の生活で十分な有酸素運動ができますね。

 

人里離れた山村ですから、流行性の感染症にはまずかかりません。

 

 

お米はあまりとれませんので、主食は粟、ヒエ、蕎麦などの雑穀です。

 

副菜は小さな畑で作った野菜や山菜、キノコ、そして川魚。

 

時には漁師さんから、鹿やイノシシの肉を分けてもらったかもしれません。

 

海からは遠いので、塩は貴重品です。

 

当然、味付けも薄くなりますね。

 

白米のごはんを食べて、濃い味付けの(食塩の多い)江戸の住民(感染症、脚気、卒中に罹りやすい)と比べて、長生きになりますね。

 

こんな長寿村が、今の日本にもありました。

 

岐阜県の和良村です。

 

この村では、調味料に酢を使ったり、ピリ辛味を付けたりして塩分の摂取量を減らしています。

 

漬物なども大変薄味です。

 

また、大豆や大豆製品を多く食べているんですね。

 

ほぼ毎日、さやごと煮た豆や豆腐を食べています。

 

最近では、長寿団子という豆腐で作った団子が流行しているようです。

 

山村ですから、畑はあまりなく、しそのような山菜を多く食べています。

 

梅干しづけ、につかうしそです。

 

 

しその赤い色素、アントシアニンは大変抗酸化力が強く、動脈硬化を予防します。

 

そして、ここには和良川という清流があり、小さな川魚がよく捕れます。

 

これを、調理して丸ごと食べる習慣があります。

 

和良川の上流には鍾乳洞があり、この川の水はカルシウムを多く含んだ硬水です。

 

このおいしい水を使って、どの家でもお茶が盛んに飲まれています。

 

カルシウムの大い硬水は、骨粗鬆症を防ぐ作用があります。

 

また、大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンににた植物性エストロゲンです。

 

大豆を多く食べると、更年期女性に起きる高血圧や高コレステロール血症、骨粗鬆症を防ぎます。

 

大豆はまた、前立腺がんや乳がんの死亡率を下げることも知られています。

 

このような、生活環境と生活習慣が総合されて、長生き村になっているのですね。

 

脚注

 

シソには食用にする葉の色より、赤ジソとその変種の青ジソがあります。

 

大葉は青ジソの別名です。