最近よく聞く言葉に、シングルマザーがあります。
少子高齢化の日本では、人口増加の為にシングルマザー対策が喫緊の課題とも、よく言われますね。
辞書を引きますと、母子家庭の母親。
または、未婚の母。とあります。
日本の民法では、婚姻関係にある男女から生まれた子供を摘出子と呼び、未婚の母から生まれた子を非摘出子と呼びます。
日本では、非摘出子の割合は2%。
スエーデンの56%などと比べて、極めて少ないことが知られています。
さて、皆さんは孔子をご存じですね。
孔子は紀元前552年、春秋時代の中国、魯国に生まれました。
儒教の創始者で、釈迦、ソクラテス、キリストと並び、四聖人(四聖)に数えられています。
江戸時代、日本の武家や寺子屋の教育は、主に儒教に基づいて行われ、これが明治維新や明治期の社会発展に繋がりました。
渋沢栄一の有名なことば「論語とそろばん」からも、この辺の事情が分かりますね。
さて今回は、この孔子さまのお話です。
孔子は紀元前552年に、70歳の父・孔紇と16歳の母・顔徴在の子として生まれました。
父は魯国の勇猛な軍人で、母は身分の低い巫女でした。
史記の記述では、孔子は摘出子ではなく非摘出子であると記されています。
孔子は、3歳の時に父を失いました。
その後、17歳で母を失う時まで、母と一緒に暮らします。
孔子は、シングルマザーによって育てられた、知の巨人だったのです。
孔子の誕生に関しては、キリストと同じように五つの星の精である五人の老人が、母の夢枕に立ったと伝わっています。
母が孔子をどのように育てたかは、全く資料に伝わっていません。
弟子の子貢は、「先生はどこででも、誰にでも学ばれた。誰か特定の師について学ばれたわけではい。」 と記しています。
少子高齢化の日本、これからの日本を支える知の巨人を生むためには、シングルマザー対策が重要なことは、孔子の出自からも分かりますね。
もちろん、政府の対策がなくても孔子は生まれたのですから、神(天)の見えざる手があれば、政府の少子化対策は必要が無いのかも知れません。