(多くの女性が便秘で苦しんでいます)
便秘で悩んでいる女性が、男性に比べてはるかに多いことは、よく知られた事実です。
今回は、なぜ便秘に悩む女性が多いのかにつき解説しましょう。
その一因は、男性に比べて女性の方が、排便時に働く腹筋が弱いことです。
また、女性特有の月経周期におけるホルモン作用も便秘に関連します。
この影響で、月経前の2週間が、便秘傾向を増強させると云われています。
さらに、妊娠しますと、妊娠4ヶ月までだけでなく妊娠6ヶ月以降でも、便秘が起きやすくなるのです。
(妊娠は便秘や痔疾を起こし易くします)
その結果として、便秘を放置していますと、痔を発病しやすく、便秘がまた痔の増悪因子となる、悪循環になりやすいのです。
月経の1週間くらい前になるとプロゲステロンの作用により、腸蠕動の低下や便の水分低下が起こり便秘になりやすくなります。
このような機能性便秘には、炭水化物摂取を促す食事指導や、睡眠の改善、適度な運動などの生活改善が有効です。
妊婦や若い女性は、ダイエットや朝の欠食から生じる、胃大腸反射の欠如から、機能性便秘になるリスクが高くなりがちです。
(ダイエット時も便秘に注意して)
こういった、女性特有の機能性便秘には、生活習慣の是正、適切で規則正しい食生活、精神面での医学的アプローチ、最後に薬物治療が必要となります。
便秘の薬物治療については、私のブログ「高齢者の便秘」に詳述しましたので、参照してください。