国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計によると、65歳以上の高齢者数は2042年まで増加し続けるそうです。

 

一方、人口統計では労働者の中核となる生産年齢人口は、15歳から64歳までの人口と定義されています。

 

もちろん、65歳以上でも働いている人はたくさんいます。

 

しかし、厚労省の統計では、65歳から74歳までは前期高齢者、75歳以上は後期高齢者と定義されています。

 

高齢者では、どうしてもできる仕事はかぎられてきますね。

 

少子高齢化で、これからの日本では総人口の減少より、速いスピードで生産年齢人口が減少していきます。

 

2040年には、この年齢の人口は1400万人ほど減るんですよ。

 

少子高齢化のため若年労働人口が激減していく日本で、自衛官や警察官、海上保安官、消防士と言った若い力が、必要な職種はどうなっていくのでしょう。

 

台湾有事は切迫し、北朝鮮の核・ミサイル開発など、東アジア情勢は緊迫化しています。

 

地震、台風や大雨による洪水・土砂崩れ、火山の噴火と、自然災害が多発する我が国。

 

自衛隊の災害出動依頼は、年々増加する一方です。

 

安全保障問題に詳しい、大猫学者のクロ先生にこ少子高齢化と自衛隊について、お聞きしました。

 

クロ

 

 

それでは、話してやろうかな。

 

防衛省の「2022年版防衛白書」によると、人不足で過去10年間、自衛隊は一度も定数をみたたしたことがないのじゃ。

 

軍隊は、将校、下士官、兵隊と云う階級でできているにゃ。

 

上は少なく下は多い、典型的なピラミッド構造の組織、集団じゃ。

 

自衛隊は軍隊ではないという建前なので、一番下の兵は「士」という名称になっている。

 

将校や下士官の指示を受けて、最前線の現場で戦うのが兵隊つまり士じゃな。

 

実際の自衛隊は、戦争ではなく自然災害の時に出動し、現場で人海戦術により捜索・救助活動やインフラの復旧作業を行う人達じゃ。

 

 

この「士」の充足率が最も低く、現在では80%を切っている状況じゃ。

 

将校や下士官は、ほぼ年功序列で自衛隊に勤めているから充足率は、余り低くはならないにゃ。

 

その代わり平均年齢は、かなり高齢化しておる。

 

一方、下級自衛官の不足に対して防衛省は、民間企業と同じく採用対象年齢の拡大や女性の積極的な採用、雇用期間の延長を行ってしのいでおるのじゃ。

 

 

2018年には、自衛官候補生の採用上限年齢を27歳未満から33歳未満に拡大したのにゃ。

 

また、2020年からは定年年齢の段階的な延長を進めている。

 

しかし、急速な少子化により民間企業も人不足が深刻化しているにゃ。


若年の勤労世代の奪い合いは、益々激しくなって行くにゃ。

 

少子化の進行に伴い、自衛官志望者は激減していくことじゃろう。

 

増加した女性自衛官と高齢化していく自衛官で、国が守れのかにゃ。

 

もともと、将校や下士官の平均年齢は高いじゃろう。

 

自然災害に出動しても、老々救助活動では迅速な救助など期待できまい。

 

少し前に、見習い自衛官の発砲事件があったばかりじゃ。

 

国防という仕事には適性もあるのにゃ。

 

若いばかりではダメじゃ。

 

また、今の自衛隊で充足率が低い業務は、艦艇や潜水艦の乗組員、そしてサイバー分野だそうにゃ。

 

これからの東アジアの安全保障に最も重要な部門ばかりじゃ。

 

 

岸田内閣は防衛費倍増などと云っておるが、定員不足の自衛官をどうするのじゃろうにゃ。

 

陸軍では、戦力の3分の2を失った状態を全滅というそうな。

 

戦う前からすでに兵力の5分の1を失っていて、これからの少子化で若年者が減少し、高齢者と女性隊員が増えていく自衛隊。

 

もはや瀬戸際、「崖っぷちのポニョ」状態ではありませんか。

 

予算を増やして兵器を購入しても、人が足りない自衛隊ではどうにもならん。

 

全国各地の市民会館、立派な県庁や市役所、中身のない箱物行政と同じじゃあーりませんか。

 

まあ、こんな政治家をずうっと選んできた国民が悪いんじゃな。

 

警察官、海上保安官、消防士の数はまだましなようじゃが。

 

少子化が進めば、自衛官と同じようになっていくにゃーあ。

 

猫に聞くだけではなく、人が考えなければダメだニャー。