(今回はウイズコロナと自殺についてのお話です)

 

ウイズコロナも3年目を迎えました。

 

オミクロン株による感染爆発が全国各地で発生し始め、再び蔓延防止法や外出制限が行われる自治体もでてきました。

 

飲食業の閉店や、非常勤職員の解雇も増えてきそうです。

 

日本の自殺率は、昔から失業率との相関が高いことが知られていました。

 

最近でも、バブルが崩壊した1998年以降に自殺者数が急増。

 

年間の自殺者総数が、3万人を超える年が続いていました。

 

経済が安定化してきた2009年以降、自殺者数は徐々に減少に転じ、2019年には、2万人を下回りそうな所まで減少しました。

 

しかし、コロナ感染症蔓延の影響か、2020年の自殺者数は再び増加に転じ、年間の自殺者数は、前年比4.5%増の2万1081人になりました。

 

特に女性は935人増加と、増加が目立っています。

 

2020年の、自殺者数の推移を月別にみたデータがあります。

 

1~6月の期間では、例年より少ない水準で推移し、7月から増加し10月にピークを迎えるという、例年とは異なるパターンを呈しました。

 

例年と異なる理由は、新型コロナウイルス感染症の影響と考えられています。

 

日本で自殺との関連が深い失業率に関しても、新型コロナウイルス感染症は影響しています。

 

2020年の失業率は2.8%で、19年18年の2.4%に比べて0.4%上昇しました。

 

(新型コロナ感染症の蔓延により、失業者は増加しています)

 

そして、完全失業率のピークは10月で、これは同年の自殺者数のピークに一致しています。

 

女性の自殺が増加した原因としては、

 

パンデミックによる解雇が非正規労働者で多かったこと。

 

ステイホームによる家庭内暴力の増加、

 

育児や介護などの悩み、

 

アルコール依存の増加、

 

などが推測されています。

 

2020年4月に、いのちを支える自殺対策推進センターから、新型コロナ感染症と自殺に関して、緊急レポートが発信されています。

 

これによると、コロナショックによる自殺者は、パンデミックの収束が1年後とする楽観シナリオで、年間3万4449人。

 

収束が2年後になる悲観シナリオでは、年間3万9870人とされています。

 

2020年の自殺者数は、幸いなことに予測を下回りました。

 

現金の給付や休業に対する保証などの、政府や地方自治体の経済支援政策の効果があった結果と考えられます。

 

しかし、3年目を迎えたオミクロン株によるパンデミックは、従来のものと異なり想像を絶する規模となる可能性があります

 

ワクチン接種や診療体制の整備を行うだけでは不十分です。

 

今後の自殺者の動向についても、政府や地方自治体は真摯に対応し、適切な予防対策をこうじて欲しいものです。