予め申しておきますね。此方は妄想の世界です。
名前をあまり入れない私が出逢い編から入れたのは単なる私の我儘です。ご了承ください。変換してくだしまし。
お互いがぐったりした体で横になり 俺はヒサに問いかけた。
「今日・・・着てきた服 あんたの趣味じゃないよね?」
「ええ。まぁ・・・人に会うならこれ着てけ。と渡されたモノです。おかし・・・な・・・格好でしたか? さっき 翔さん あとでって 言ってましたよね? なんでしたか?悔しいとか・・・バカにされてるとかなんとか・・・」
「覚えてたの?」
「はい。教えてください。」
「うん。その前に ここにいる間は、『翔』にしろ。」
「はい。」
「服は、渡されたんだ。って思ったら 『わかってるから行ってこればいい。どうせココに帰って来るんだから』と言われてるみたいで。それであの感情が生まれた。でも・・・あんた 俺のこと・・・俺の事だけを好きでしょ?きっと今日もこんな仕打ちする奴のところへ 帰さなければならなくなる。助けてやると言えなくてゴメン。それでも俺の事だけを好きで俺で感じてくれてるって実感したから その気持ちは消えた。ただ 俺が束縛するなら束縛の裏返しでこんなに痛みつけるタイプなら あんただけに執着しなければならない程愛してるなら・・愛してるならこんな酷い仕打ちしねえんだけど。
俺がもし そいつみたいなタイプなら 俺は外になんか出さないし 他の男に抱かれに行ってこいなんて言わね。それに趣味の問題じゃなくて そんな短過ぎるミニスカートなんて 普段から 履かせない。あんたが 好んで履いてきたなら それはそれで 注意してやろうとおもってさ。」
「嫌な思いさせてしまってゴメンなさい。私 翔・・・に助けてほしくてここに来たかったわけではなくて・・・会えるチャンスがまた来たのなら・・・掴みたかった。少し幸せ・・・欲しかった。苦痛ではなく快楽が欲しかった。ただの私の欲を満たして欲しかった・・・」
「嘘つくな。嘘なんかつく必要無いから。その相手は誰でもよかったわけじゃないだろ?俺だから逢いに来たんだろ?」
そう言うと 彼女はボロボロ涙を流しその内嗚咽が漏れた。
泣きじゃくる彼女の頭を優しく撫でどう見ても痛そうな痕跡(あと)が残る腕や腹をも優しく、優しく撫でた。
「・・・翔に・・・逢いたかった。」
「・・・翔に抱かれたかった。」
「少しでも・・・翔の傍に居たいと思った。」
「翔・・・す・・・んんっ・・・んんっ・・・」
キスで彼女の口を塞いだ。
「その先は俺が先に・・・ヒサちゃん・・・ヒサ・・・好きだよ」
「・・・お前を・・・心から離したくないと・・・・そう思ってる。」
「いますぐでも 奪いたい。もう誰にも触れてほしくない・・・でも・・・娘さんの事があるんだよね?」
「・・・そうですね。」
「ひとつ確認なんだけど・・・ここまで酷い仕打ちを受けながら逃げられないのはどうして?」
「あの人は私に執着してるってよりも苦しんでる私が好きなんだと思います。私がいないと生きていけないとかでは無いんです。あの人は一人でも生きていけます。普通に抱く女ならいると思いますから」
と聞いて・・・・言葉が すぐには出てこなかった。
怒りに任せてなら;速攻で出せた言葉を一旦飲み込んだ。
彼女が話す言葉に全く感情が宿ってないことに気がついたからだ。
彼女は相手の話をするとき感情がなくなるのかもしれない。
もしかすると・・・されてる最中・・・感情を殺してるのかも。
感情を押し殺してるのでは無く殺してるんだ・・・と思った。
声、言葉、話し方に感情が無く・・・何よりも目に力がない。
俺を感じ俺と会話してるときの愛溢れるものが目に少しも宿ってない。
俺をあの日惹きつけた目力は今の彼女の目には存在してない。
愛情どころか同情などの情が一切無いように見える。
無機質とか無表情とか無気力とかそんなんじゃ無くてそいつへ感情は何も生まれてこなくなったのかもしれない。
それだけ 長い年月 酷いことをされ続けてきたってことなのか。と思うと腹が立つだけじゃ俺の感情が収まりそうに無い。
こんな酷い事が平気でできるってことか?俺には信じがたいことだけど・・・痛々しい痕跡がそれが現実だと物語ってる。
話してる途中なのもわかっていたけど 俺は体を起こし彼女の軀に残る痕跡・・・以外の白い肌にキツめに吸いついた。