こちらは 妄想の世界です。我儘にも名前を入れたくて 入れましたが・・・変換して読んでくださいね。




「ひとつ確認なんだけど・・・ここまで酷い仕打ちを受けながら逃げられないのはどうして?」

「あの人は私に執着してるってよりも苦しんでる私が好きなんだと思います。私がいないと生きていけないとかでは無いんです。あの人は一人でも生きていけます。普通に抱く女ならいると思いますから」


この会話の続きとなります。



話してる途中なのもわかっていたけど 俺は体を起こし彼女の軀に残る痕跡・・・以外の白い肌にキツめに吸いついた。


「・・・翔・・・」

「こんなことしたら・・・また・・・あんたがいたぶられるかも・・・しれないって・・・わかってる。でも・・・それでも・・・つけたくなった。痕跡(あと)残すけどいいか?俺が居るってこと示していいか?そいつに・・・魅せつけたい・・・ゴメン。」

「謝らないで・・・つけて。」

痣だらけの体の隙間の白い肌に俺の痕跡を残す。吸いついて残す。
吸いついてる間に 彼女は話を進めた。

「きっと 他の女を抱くことは悪いことだとは思って無いとおもいます。」

「・・・それ・・・どういう意味?・・・俺には理解できないんだけど・・・つうか 普通 理解できねぇと思うけど。」

と吸い付きながら 訊いてる 俺も俺だけど・・・どうしても痕跡は残しておきたかった。
帰してしまえば これ以上に酷い事になるかもしれないと理解はしていても 止められなくなってる。

「浮気とは違うというか・・・どちらかというと私が浮気・・・というか・・・私は玩具なんだと・・・」

「玩具⁉︎」
俺の女を捕まえて事もあろうか・・・玩具扱いだと? 意味わかんねぇ。
コノヒトが玩具って・・・確かに俺があとから手をつけたのかもしれねぇけど・・・こんないい女を手にしてながら他に女がいるってどういうコトなのか理解できっこない。

理解不能ではあるけど 訊かないわけにはいかないだろう。


「あの人が本当に好きな人は私では無くて 結婚する前からお付き合いしていた女性が本命なんです。私は単に あちらのご両親に好かれたならまだしも拾われたようなものですから。あの人からしたら 腹いせなんだと思います。あの人の本命の女性は、ご両親には認めてもらえなった。 その腹いせに手に入れた私が玩具としてなら 面白いんだと思います。」

「玩具・・・として・・・執着してるってこと・・・なのか・・・?」

「・・・だと・・・思います。」

急に涙を流し泣きだしたから 吸い付くのをやめて 彼女の首の下に腕を入れた。

「泣く理由は・・・情でもあんの?」
と・・・悔しけど訊いてみた。全てを クリアにしないとダメな気がした。
クリアにしないと一歩も前には進めないと思った。助け出すコトなんてできないと思った。

彼女は左右に首を大きく振った。

「こんな話をあなたに訊いてもらうことが・・・苦しくて・・・そしたら泣けてきただけです。」

「ヒサ・・・話してほしい。」

ぎゅっと抱きしめると また ポツポツと話し始めた。

「愛情がなかったと言ったら嘘になります。娘の父親なのは間違いないので。極端なコトを言えば・・・私が家事をしなくても怒りませんが・・・腹いせに甚振っているうちに面白くなった軀には執着しその行為がどんどんエスカレートしていった。行為を拒むとその仕打ちが酷くなるとわかってから・・・もう無理だと心の修復もできないとわかってからは・・・私は心を閉ざしました。そして 言いなりに・・・なりました。」

「逃げられなかった・・・の?」

「最初はそんな考えにも及ばなかった。ひたすら 我慢すれば・・・昼間は自由だったし娘があちらのご両親に預けられたりもしていたので返してもらうためには・・・私が言うコトをきいていれば・・・と思い込んでいましたから。でも いたぶる行為の度合いが増していくように感じた時・・・やっと逃げなきゃって思ったんですけど・・・時すでに遅しで離婚の話をしようものなら・・・こんな傷じゃ済まなくなりました。3日ほど意識なかった・・・気がついたら・・・ベッドに寝かされてはいましたが衣服は何もなくて 部屋からも出られなくなりました。それからです・・・逆らえないんのだと学習したのは・・・・それからも 昼間は割と自由で・・・だけど・・・抜け出したい心は持っていた。だから ほんの少しでも構わないから 遠くへと当てもなく行った先で・・・翔・・・とあり得ないまさかの・・・出逢いをしてしまったら・・・私・・・あなたに軀ゴト・・・あっっという間に堕ちました。ゴメンなさい。」

「謝るな・・・俺好きだよな?」

「はい。」

「なら 謝るな。で、俺との密会が暴露て束縛が仕打ちが酷くなったのか?」

「檻がただの檻じゃなくなった。鍵がなければ出られなくなった。私を手放すのは惜しくはないが玩具を取られては黙ってられない。ってことなんだと思います。あとは・・・離婚してしも本命の彼女が認めれる可能性は低いことをわかってるからですかね。相手の女性が妊娠すると事情は変わってくるかもですけど・・・もともと あの人は子供が好きではないのですが・・・それなりに資産家の息子ですから・・・女でも男でも子供が必要だった。でも・・・私 娘を取られるわけにはいかないんです。」

「だから・・・余計に逃げるとか意識してこなかったんだな?」

「・・・そういうことです。」

「事情はわかったというか理解はした。でも 俺もあんたを離す気はない。それは誓う。」

「翔・・・さん」

「翔・・・だって!娘さんのこともあるなら 尚更今日すぐに奪えない・・・娘さんからママを奪いたいわけじゃないから・・・ゴメン・・・・もう少し 時間 を・・・くれないかな?なんて 甘ちょろいこと言ってる場合じゃないのも重々承知してるけど・・・助けてやれる術は今は持ってない。ヒサ?耐えられるか?」

「さっきも この前も『助けてほしいわけじゃないから』なんて 強がり言いましたけど・・・本当は翔に助けてほしい。翔が助けてくれると心に刻んでもいいですか?」

「ああ・・・必ず俺が檻の鍵を開けてやると誓う。俺を信じろ!」

「ありがとう。」

と震える声でまた彼女の目から涙が溢れ出した。




まだ 聞き出したいことは山ほどあるけれど これが俺たちの出逢いでここからが始まりだった。




これはあくまでも妄想です。
そしてこの物語はメインBlogの『翔と私』のお話の出逢い編ということです。
ご面倒でも こちらに翔んでできてもらっているのは冒頭でも説明しましたが我儘に名前を入れたかったからです。読みに来てくれるかた皆様に御礼申し上げます。
続いて《始まり〜助け出してもらえるまで》を勝手に描きますので・・・よかったら来てね。