言葉にならない気持ちを知る〜とぶくじら表現法 | こどもの心はミュージカル!

こどもの心はミュージカル!

こどもの心は喜びにあふれ、歌いたくて踊りたくて、ワクワクしているものです!それは『創造力』『表現力』があふれているから。
その力を、ミュージカルをはじめとする全身表現で、大きく膨らませたい!――― それが私の大きな夢。


「で、結局、何が言いたいの?!」
「言葉にしてくれなきゃ、
分からないでしょ!」

こどもの頃にたくさん言われた私は、
言葉をたくさん覚えて、
とにかく説明するよう努力しました。

すると、中学生になって、
「あなたは、言葉が多すぎる。
整理してからしゃべりなさい」と、
国語の先生に言われました。

気持ちを言葉にするのは難しいです。

でも、私は
こどもたちとたくさん出会い、
自分の気持ちを
うまく伝えられていない子をみて
気づきました。

うまく言葉にならない時に、
話した相手が
その気持ちを理解しようとしてくれたら、
たぶんそれで、
もう気持ちは満たされている。

うまく言葉にならない時は、
うまく言葉にならないのを
理解してほしいのです。

大人は、つい、
正しく理解したいと思うから、
突き詰めようとする。

客観的に理解しないと、
解決できないと思うから、
言葉にさせようとする。

だけど、
そのまま言葉にならないままを、
受けとめてほしいときも、
あるんじゃないかな。


私がこどもとミュージカルする時、
実は一番大切にしているのは、
言葉にしないところの演技。

もちろん、行間の演技や、
間をとるのも大事です。

それから、
仲間の話を聞く時、
その人はどんな気持ちの変化をするのか。

それを演技として、
言葉になる前の演技、
声や体の動きで表現させていきます。

言葉になったらなってもいいけど、
しなくてもいい。

人と同じじゃなくていい。

自分の言葉にならない、を、
出す練習です。

気持ちに正解はないから、
まずは、出してみること。

そしたら、
人の言葉にならない、を、
理解できるようになると思います。


いよいよ学校が始まり、
フワッと嬉しかったり、
なんか息苦しかったり、
意味なくイライラしたり、
自分の顔が不自然だったり…

複雑な気持ちに
なるかもしれない。

周りの大人はそれを理解して、

ただ、
「どうしたの?」
「大丈夫?」
と聞いて、
言葉にならないまま、
受けとめてあげるのが
いいんじゃないかと思います。