今日は大阪保育福祉専門学校の授業の日。
学生たちはもうすぐ始まる実習に
心が乱れている様子でした。
たくさんの課題や、実習計画など、
やるべきことに追い立てられ、
行く先での不安もいっぱい。
私はその学生たちに、今日の授業で
なにを手渡すべきなのか。
何を知れば、学生たちは少しでも
柔らかな気持ちで行けるかな
そして、伝えたことは、
「あなたの良さを発揮すること」でした。
人はそれぞれ、得意と、不得意があります。
私は昔から丁寧さに欠けて、
真っすぐな線を引くことが苦手でした。
それを見た中学時代の技術担当の先生が、
「おまえは性格が曲がってるから線も曲がる」と
みんなの前で笑ったのを覚えています。
それは今でも、線を引くたび思い出す
悲しい記憶です。
でも、小学6年生の時、
放送委員をやっていた時、
隣のクラスのおばちゃん先生に、
「あなたのお昼の放送、よかったよ。
特に、昔話を読んでくれたのが良かった」と、
通りがかりに言われたこと、すごくうれしかったなあ~
それから、中学の時の国語の先生が、
詩の朗読で心から感心してくれたこと。
いまでも、私の喜びの記憶です。
そして、その喜びの記憶が、表現の場へと
私を導いてくれています。
そう、音痴と言われた私が、
ミュージカルで歌を教え、
運痴と言われた私が、
ミュージカルで踊りを教えている。
それというのも、
こうして内から表現を膨らませることが
指導の中心だから。
そして、それを誰より、
幸せだって、知っているからです。
私の好きなことを、こうして今でも、
発揮できる場を持っていることは
本当に幸せだと思います。
学生たちにとっても、
それぞれ、好きなことや得意なことがあるはず。
それを少しでも発揮出来たら、
きっと周りがそれにふれて、
幸せな気持ちになるでしょう。
もちろん、必要な課題をこなすことも
言われたことを的確にやっていくことも大切です。
でも、それと同じくらい、
その人の持っている良さを少しでも
発揮して、周りの子を一人でいいから
笑顔にしてきてほしい。
それはきっと、その人にとって、
何よりの宝物になるから。
そして、自分の良さに気付けるし、
自信も持てるから。
だからこそ、自分の良さに気付いてほしい。
誰の中にも、ちゃんと素晴らしい個性はあるって。
みんな、忘れ物しないようにネ!
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