昨日、学童保育で子どもを見ているとき、3年のマユミちゃん(仮名)が膝に来て、泣きながら訴えてきました。
「同じ3年のキミコちゃん(仮名)が、自分をにらんでくる。
私は仲良くしたいのに、キミコちゃんは成績がいいのを自慢して、通知表を見せてきたり、
男の子といっぱい仲がいいのを見せつけてきたりして、本当に嫌だ」
この子のこの相談、実はよく聞いていました。
「キミコちゃんがにらんでくる」と、マユミちゃんはいつも言います。
私が他の子と話していて話を聞けないと、他の指導員さんの膝を次々回って同じように泣き泣き訴えます
昨日、それを見かねたキミコちゃんが私のところへ来ました。
「マユミ、また私のこと、悪く言いに来たんでしょう
私はイジワルなんかしてないし、マユミのこと嫌いじゃないし、普通に喋りたいのに、
私を見るときの最初の顔が嫌なんだもん。腹が立つ」
「そうか。キミコちゃんはマユミちゃんのこと、嫌いじゃないんだね。それが分かったのがうれしい
マユミちゃんはキミコちゃんと仲良くしたくて悩んでいるんだよ。私から話して見るね」
そして、マユミちゃんと向き合って、背中をさりげなくほぐし、気持ちを固くしないようにしながら話しました。
「マユミちゃんはキミコちゃんが睨んでるって言ってるけど、キミコちゃんにはマユミちゃんが睨んで見えてるよ。
でもマユミちゃんは睨んでいないんでしょう?キミコちゃんも一緒だよ。
仲良くしたいなら、一歩踏み出して、声をかけてごらん。
それでも仲良くできないなら、無理して仲良くしなくていいのかもしれないけど、
がんばらないで、いろんな人にキミコちゃんの悪口を言うのはよくないよ」
すると、真由美ちゃんは号泣です
私が「自分を責める」というのです。
彼女がしてほしいのは、一緒になってキミコちゃんを悪く言うことでした。
よく言えば共感を求めているのですが、本心にはキミコちゃんに男の子の味方がいるように、
自分には指導員さんを味方に得たいというものだったことが分かってきました。
「泣いていても変わらないよ」というと、マユミちゃんは他の指導員のところにいきました。
私はそんな様子を別の所で感じているキミコちゃんのところで、彼女の占い遊びに混ぜてもらいました。
キミコちゃんはマユミちゃんの態度に傷ついているからです。
すると、それを見た、マユミちゃんが私の膝にまた来ました。
「私、占いなんて信じない。嫌い」
「ふ~ん、そうなんだ。私は好きよ」
と、キミコちゃんに占ってもらいました。
「マユミも占う?」
助け船を出したのは、キミコちゃん。
「うん・・・やって・・・」
マユミちゃんもそこにのって、やっと仲直りができました。
大人が子どものもめ事に入るというのには、賛否両論いろいろあると思います。
私も基本的には、当人同士で解決するべきだと考えています。
でも、私は今回はしっかりもめ事に入りました。
それは大人を利用して自分の立場を作ろうとしたマユミちゃんへの、私なりのメッセージです。
自分の未来は、自分のあり方一つで変わる。
感じ方、心の持ち方で、変わることを知ってほしかったのです。
そして、キミコちゃんには、あとでボソッと、「よく我慢したね。そして、よく頑張ったね」と伝えました。
当人同士で解決できない時、時には大人が介入して、心の在り方を変えてあげることも必要だと思います