選挙に出るときに選挙費用が公費負担として税金から支払われます。
この制度自体は間違っていません。それがないと一部のお金持ちがだけが選挙に出ることになります。
ただし、税金から出されるのですからきちんとした根拠がなければいけないと思います。
まず、公費負担がされるもの(我孫子市の場合)
1,選挙運動用自動車(選挙カー)の使用料
2,選挙運動用ビラの作成費用 4000枚上限 30,920円
3,選挙ポスターの作成費用 247枚上限 450,034円
の3つと説明されることが多いのですが、実はもっと厳密に言えば、
1,自動車借り入れ(ハイヤー・タクシー方式)
1日64,500円上限*7日間: 451,500円
注)車両、燃料、運転手含まれます。
2, 自動車借り入れ(レンタル方式)
1日16,100円上限*7日間: 112,700円
注)1,2どちらかを選択します。
2‐a,燃料購入代
1日7,700円上限*7日間: 53,900円
3-b,運転手の報酬
1日12,500円上限*7日間: 87,500円
となります。
どう思われたでしょうか?
私は2点、疑問が湧きました。
一つ目は、選挙用ビラの公費負担があまりにも少ない!ということ。
この金額では版下代にもなりません。しかも、4000枚までしか作ってはいけないって・・・・・。我孫子市全域に新聞折り込みすると約4万世帯です。自分が力を入れている地域に限定したとしても7,000~10,000枚は必要です。「ふざけているのか!」って感じです。
2つ目は、車両運転手の報酬です。
これは、税金を使っている以上、かなり深刻です。
選挙カーは、朝8時から夜8時まで使用するのが基本です。ただし、スピーカーから音を出さなければ、24時間使用可能です。
そんな選挙カーを運転する人は当然、一人では不可能です。安全のためにも1日複数の人が交代しながら行います。
正直に行えば、複数の人と契約を結び、だれがいつ、どれくらいの時間運転したのか運転記録を作成し、時間給いくらで支払うかなど細かい書式が必要なはずです。
しかし、公費負担の手続きでは、運転契約した者が、1日ごとの報酬額を記載し我孫子市に提出すれば、後日個人口座にお金が振り込まれます。
そこに、何ら運転記録などの添付資料は必要ありません。
はっきり言わせて頂きます。
ある人が、運転手契約を結び、公費請求の用紙を提出すれば、何もしていなくてもお金をもらうことができます。請求書類が本当かどうかを確かめる方法は我孫子市にはありません。
もちろん、我孫子市で立候補する方が、こんなことしないと信じております。でも、制度上、出来てしまうことも事実です。
税金の使われ方としては、非常に問題を抱えたものだといえます。