追悼文は本当に好きではない。
でも、藤子不二雄A先生となれば、まあ。

このところアップしていた昭和42年の少年サンデーではいみじくも「パーマン」が掲載されていたが、(まあ本来こちらはF先生の作品ということになるのだが、まあ当時は二人で一人藤子不二雄の時代だし、ガキとしてはあまり作風の差というものを意識してなかったが)何となく偶然の一致とは言え、縁を感じつつ、これで俺の中にある藤子不二雄という漫画家は本当にさよならしてしまったことになり、正直寂しい。







この「トキワ荘物語」は、「COM」(1969.12)に掲載された作品で、後に戦後日本漫画史とまで言われた「まんが道」に先立って描かれたトキワ荘時代のエピソードである。
もちろんまだ藤子不二雄名義ではあるけれど、絵柄を見ればA先生の手になるものというのが分かり、また最初に出た「新入門百科 / まんが家修行 まんが道」も藤子不二雄名義ではあるけど、これを読んでいた当時は既にこれが安孫子先生の作品というのは周知の事ではあった。



藤子不二雄時代の安孫子作品で印象に残っているのは、「シルバークロス」で、この時の絵柄のあまりのシャープさは、何で藤子不二雄なのに? と不思議であったのを覚えている。
後は、70年前後にCOMなどで発表していた短編とか(「万年青」の話とか!)「ヒットラーおじさん」「黒いセールスマン」が好きだったなあ。

どシロートの俺が何を言っても始まらないが、藤子不二雄世代の一人として、ありがとうございました、と心の中で手を合わせる次第であります。