没作品、今回の原型ですが、まったく原型は残ってません。 | 原田篤 オフィシャルブログ『こんな俺にダレがした!』 powered by アメーバブログ

没作品、今回の原型ですが、まったく原型は残ってません。


プロローグ

ディレクター声「本番10秒前、はい5秒前」

ゆっくりと明るくなっていくとフロアディレクターが指示を出している。
椅子に座っている鉄子。服装は制服で、手には鉄道模型が握られている。隣に座っているのはジュゲム。サングラスにカリスマ性の高い奇抜な服装をしている。

ディレクター「4、3(2、1はポーズでそのままキューの合図を出す)」

会場から拍手が聞こえてくる

鉄子「こんにちは、鉄子の部屋です。今日のお客様は東北新幹線はやぶさの様にスター街道を走っておいでで、今やLIVEのチケットは寝台特急カシオペアのスイートを取るくらい難しいと言われております。しかしここまで来るには大江戸線の様に深~い深~い苦しみも味わったと聞いております。廃線必死だった彼女に何があったのか?本日のお客様、半田ジュゲムさんです。よろしくお願いします」
ジュゲム「よっ!(とサングラスを取る)」
鉄子「ずいぶんと京浜急行のような可愛らしいお顔ですね」
ジュゲム「えへぇ」
鉄子「名古屋鉄道にも似てるって言われた事あるでしょ」
ちぇる「シュンシュンシュシューン」
鉄子「アメ食べます?」
ちぇる「NO!」
鉄子「あなたどちらかと言えば、大阪行く時は東京駅より品川駅使う方でしょ」
ちぇる「・・・新横浜」
鉄子「そんな、名古屋鉄道似のジュゲムさん、今日のお客様です」
ちぇる「よいしょ!」

その時、光が変わり社長とマネージャーのが現れる。

島田「さすが鉄子、手強いわね」
多々野「ですね。でもジュゲムも負けてませんね。というか、会話が成り立つんですかね」
島田「でもまさか、あの子がここまで来るとはね」
多々野「(嬉しそうに)ですね」
島田「私、あの子に色々教えられたわ。忘れていたものも思い出させてくれた」
多々野「社長・・・」
島田「思い出すわね、あの子と初めてあった日の事を」

その時、多々野の携帯が鳴る

多々野「はい。ジュゲムエンターテインメントの多々野です。はい、えっ!分かりましたありがとうございます」
島田「多々野、声でかい!収録中よ」
多々野「社長、やりましたよ!(耳打ちして)」
島田「えっ!(思わず声が出るがグッと押さえてサングラスを取り)ジュゲムやったわね。これであなたもスターよ」

光が変わり、ジュゲムと鉄子にスポットが当たる

鉄子「さぁ、そろそろ時間なんですがジュゲムさん、最後にこれからの目標を聞かせて頂けますか?」
ジュゲム「ふへぇ・・・(椅子に乗って立ち)」
鉄子「えっ、どうしたんですか?」
ジュゲム「目指すは日本一!」
鉄子「(しばらく間があり)アメいります?」
ジュゲム「NO!」
鉄子「半田ジュゲムさん。今日のお客様でした」
ジュゲム「ルールールールー」

オープニングの音楽がかかり出す。

♯オープニング

それぞれのメンバーが登場。

大川「饒舌パタヤ!番外公演“サスケ”inゲキバ」

続いて出演者の名前を言っていく

大川「始まります!」

指先を客席に向け、飛行機の飛び立つ様な音に合わせてその指先を天に向けてゆっくりと上げていく。暗転していく中、音楽がゆっくりとフェードアウトしていく。

♯遅く起きた朝は

一瞬の静寂の中、目ざましが鳴る。それに合わせて起きるジュゲム。

ジュゲム「夢かぁ。今何時?(目覚ましを見て)はぁ、11時(と言ってもう一度寝ようとするが)・・・、えっ、(飛び起き)なんで!しまった、酔っぱらって目覚ましかける時間間違えたよ!取りあえず、眼鏡、眼鏡・・・って元からしてない!駄目だ、寝ぼけてる。目を覚まさなきゃ、それヒットエンドラーン!ヒットエンドラーン!鳥居みゆきのモノマネをしてる場合じゃなーい!何を着ていこう、そうだこれこれ、いそげ」


ダンス音楽が聞こえてくると数人の男女現れダンスを教え出す。
教えている講師のバンダナである。ここは芸能事務所の運営するタレント養成学校。ダンスが終わってしばらくするとキャサリン島田とマネージャーのロビン多々野が現れる。

バンダナ「社長!」
生徒達「おはようございます!」
社長「頑張ってるみたいじゃないみんな」
生徒達「そうですね」
社長「今日は午後から関東地方雨らしいね」
生徒達「そうですね」
社長「やっぱりカッパはいるらしいね」
生徒達「そうですね」
社長「ほんとかね」
生徒達「そうですね」
社長「そうよ!いつでものるのよ、イメージするのよ。芸能界目指すなら、いいとも目指しなさい。タモリと絡みなさい。タモリ倶楽部出られたら一流よ」
生徒達「そうですね」
社長「あれ?髪切った?」
バンダナ「分かります?ちょっとだけ」

そこに走り込んでくるジュゲム。

ジュゲム「遅くなりました、今日からお世話になります半田ジュゲムです。本名です。寿限り無しという意味で父がつけてくれました。そんな縁起のいい名前をつけてくれた父が大好きです。嘘です、大嫌いです。言い訳はしません、遅刻しました。22歳です。身長は153センチ、スリーサイズは上から84、59、84です。正統派アイドル志望です。特技は外郎売りです。お聞き下さい外郎売り!拙者親方と申すは、お立ち会いの中に、御存じのお方もござりましょうが、お江戸を立って二十里上方、相州小田原一色町をお過ぎなされて、青物町を登りへお出でなさるれば、欄干橋虎屋藤右衛門、只今は剃髪いたして、円斉と名乗りまする。元朝より大晦まで、お手に入れまする此の薬は、昔ちんの国の唐人、外郎という人わが朝へ来たり、帝へ参内の折から、此の薬を深く籠め置き、用ゆる時は一粒づつ冠の隙間より取出す。世って其名を、帝より「頂透香」とたまわる。即ち文字には、「いただき、すく、におい」と書いて「とうちんこう」と申す。只今は此の薬、殊の外世上に弘まり、方々に似看板を出し、イヤ小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと色々に申せども、平仮名を以て「ういろう」と記せしは親方円斉ばかり、もしやお立ち会いの内に、熱海か塔ノ沢へ湯治にお出でなさるか、又は伊勢参宮の折からは、必ず門違いなされまするな。お登りならば右の方、お下りならば左側、八方が八つ棟、おもてが三つ棟玉堂造、破風には菊に桐のとうの御紋を御赦免有って、系図正しき薬でござる。イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、御存知ない方には正身の胡椒の丸呑、白河夜船、さらば一粒食べかけて、其の気味合をお目にかけましょう。かように一粒舌の上にのせまして、腹内へ納めますると、イヤどうも言えぬは、胃、心、肺、肝がすこやかに成って、薫風喉より来り、口中微涼を生ずるが如し、魚鳥、きのこ、麺類の食合わせ、其他、万病速効あること神の如し。さて、この薬、第一の奇妙には、舌のまわることが銭独楽が裸足で逃げる、ひょっと舌が回りだすと、矢も楯もたまらぬじゃ。そりゃそりゃ、そらそりゃ、廻ってきたは、廻ってくるは、あわや喉、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、アカサタナハマヤラワ、オコソトノホモヨロヲ、一つへぎへぎに、へぎほしはじかみ、盆まめ、盆米、盆ごぼう、摘蓼、つみ豆、つみ山椒、書写山の社僧正、粉米のなまがみ、粉米のなまがみ、こん、粉米のこ・な・ま・が・み、繻子、ひじゅす、繻子、繻珍、親も嘉兵衛、子も嘉兵衛、親嘉兵衛、子嘉兵衛、子嘉兵衛、親嘉兵衛、古栗の木の古切口、雨合羽か番合羽か、貴様の脚絆も皮脚絆、我らが脚絆も皮脚絆、しっかは袴のしっぽころびを、三針はりなかにちょと縫うて、ぬうてちょとぶんだぜ、かわら撫子、野石竹、のら如来、のら如来、三のら如来に六のら如来、一寸先のお小仏に、おけつまづきやるな、細とぶにどじょ、にょ・ろ・り、京の生鱈、奈良生学鰹、ちょと四五貫目、お茶立ちょ、茶立ちょ、ちゃっと立ちょ茶立ちょ、青竹茶筅で、お茶ちゃと立ちゃ、来るわ来るわ何が来る、高野の山のおこけら小僧、狸百匹、箸百膳、天目百杯、棒八百本。武具・馬具・武具・馬具・三武具馬具、合わせて武具馬具・六武具馬具、菊・栗・菊・栗・三菊栗、合わせて菊・栗・六菊栗、麦・ごみ・麦・ごみ・三麦ごみ・合わせて麦・ごみ・六麦ごみ、あの長押の長薙刀は誰が長薙刀ぞ、向こうの胡麻殻は、荏の胡麻殻か・真胡麻殻か、あれこそほんの真胡麻殻、がらぴいがらぴい風車、おきゃがれこぼし、おきゃがれ小法師、ゆんべもこぼして又こぼした、たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、たっぽたっぽ一丁だこ、落ちたら煮てくを、煮ても焼いても食われぬ物は、五徳・鉄球・かな熊・どうじに・石熊・石持・虎熊・虎きす、中にも東寺の羅生門には、茨木童子がうで栗五合つかんでおむしゃる、かの頼光の膝元去らず、鮒・きんかん・椎茸・定めてごたんな・そば切り・そうめん・うどんか・愚鈍な小新発地、小棚の、小下の、小桶に、こ味噌が、こ有るぞ、こ杓子、こもって、こすくって、こよこせ、おっと、がてんだ、心得たんぼの、川崎、神奈川、程ヶ谷、戸塚は、走って行けば、やいとを摺りむく、三里ばかりか、藤沢、平塚、大磯がしや小磯の宿を、七つ起きして、早天そうそう相州小田原とうちん香、隠れござらぬ貴賤群衆の、花のお江戸の花ういろう、あれあの花を見て、お心をおやはらぎゃという、産子・這う子に至るまで、此のういろうの御評判、御存知ないとは申されまいまいつぶり、角出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、臼、杵、すり鉢、ばちばちぐわらぐわらぐわらと、羽目を外して今日お出でのいづれもさまに、上げねばならぬ、売らねばならぬと、息せい引っぱり、東方世界の薬の元締、薬師如来も照覧あれと、ホホ敬って、ういろうは、いらっしゃりませぬか」

一同「おおー(拍手)」
ジュゲム「(只野と生徒の艶野と小袖に気付いて)あっ、昨日のコンパの!」
島田「コンパ?どういうこと」

多々野、艶野、小袖、出来る限り顔を変えて

多々野「人違いだと思います。なぁ?」
艶野「はい、私達コンパなんて・・・」
小袖「そうですよ。あはは」
多々野・艶野・小袖「あははははは」
島田「(しばらく付き合って笑って)って、怪し過ぎるだろ!」

顔を元に戻して、一瞬ちぇるを見てからため息

島田「多々野。昨日のそのコンパについてちょっと話してくれるかな」
多々野「いやぁ、その・・・。あっ、もうこんな時間だ!社長、近くにいい洋食屋が出来たんですよ。そこのランチのオムレツがおいしくておいしくて、熟成したトマトから作られたオリジナルのケチャップは・・・」
島田「多々野!お前からもケチャップ絞り出してやろうか」
多々野「(諦めた様に)昨日の事でした」

只野を残し、全員がはけていくと電話しだす多々野。

多々野「えっ、1人来れなくなった。ちょっと、なんとかならないのもう1人。無理?無理ってすぐに諦めんなよ!おう、頼むぞ」

そこにキョロキョロしているジュゲムがぶつかる。

ジュゲム「あいた!」
多々野「大丈夫?」
ジュゲム「すいません。東京出てきたばかりでキョロキョロしちゃって、失礼します」
多々野「あっ、ねぇ?」
ジュゲム「(一瞬見てから)また、歩き出す」
多々野「いや、キミキミキミ!」
ジュゲム「(変な発音で)アタシ」
多々野「そう、アタシ」
ジュゲム「なんですか?」
多々野「今、暇?」
ジュゲム「あ、まぁ」
多々野「今からコンパがあるんだけど急に1人ドタキャンで来れなくなって、困ってるんだよ。キミ来てくれない?」
ジュゲム「えっ!」
多々野「東京に来たばかりって事は、まだ友達もあまりいないんじゃないの?」
ジュゲム「・・・」
多々野「だったら友達作るって意味でもいいんじゃないの」
ジュゲム「でもコンパに行った事もないし」
多々野「誰でも最初は初心者」
ジュゲム「それに、お金もあまりないし」
多々野「そんなこと気にしてんの!全部ただ」
ジュゲム「ただ!」
多々野「そう。ただ飲み、ただ食いに決まってんじゃん。全部オレが出すって」
ジュゲム「行きましょ」
多々野「えっ」
ジュゲム「行きましょ!ただ食い、ただ飲み、(笑って)いぇい。いや
~、東京に出てくる旅に節約節約でろくに食べてなかったんだよなぁ。しかもお酒が飲めるなんて。で、どっちですか、お店どっちですか」
多々野「あっ、あっち」
ちぇる「飲むど~」

と歩き出す二人。
すると舞台上には椅子が用意され、いきなり乾杯が始まる。

全員「かんぱーい!」

一気に酒を飲むちぇる

ジュゲム「よいしょー。店員さん、生ビール、もう一杯!」
男A「キミ飲みっぷりいいね!」

すると艶野が多々野を呼び上手のはじで話し出す。

艶野「多々野さん、何、あの子」
多々野「いや、さっき出会ったばかりで」
艶野「ナンパ?」
多々野「いや、ナンパって感じでもなかったんだけど」
男B「多々野どうしたんだコソコソして」
多々野「いや、別に。じゃあ、自己紹介でもしようか」
ジュゲム「遅くなりました、今日からお世話になります半田ジュゲムです。本名です。寿限り無しという意味で父がつけてくれました。言い訳はしません、遅刻しました。22歳です。身長は153センチ、スリーサイズは上から81、59、84です。正統派アイドル志望です。特技は外郎売りです。お聞き下さい外郎売り!拙者親方と申すは、お立ち会いの中に、御存じのお方もござりましょうが(口パクで何となく続けているところを運ばれていく)」

照明が変わっていくと後ろの雰囲気も変わっていく

多々野「長いので飛ばしますがコンパ開始早々、彼女から外郎売りを聞かされたわけで、そんな中でも飲み会は続き、そのまま2次会のカラオケに流れたのでした」

みんなが動いてカラオケの体系を作る。
何かの曲の終わる感じの所で、全員が盛り上がっている

男A「じゃあ、そろそろいきますか。王様ゲーム!」

ちぇるを除きみんなが盛り上がる。

ジュゲム「はい、はい、はい!王様ゲームってなんですか?」
小袖「知らないの?王様ゲーム」
ジュゲム「はい」
多々野「じゃあ、オレが教えてあげよう。ジャーン!(割り箸を出し)ここに人数分の割り箸がある。これをみんな一斉に引く。するとその箸の先には1~5までの番号もしくは王様と書いてある。王様を引いた人は他の番号を引いた人達に好き勝手に指示が出せるというわけだ。王様の言う事は(みんなを煽る様に)」
全員「ぜったーい!」
ちぇる「なるほど、画期的なゲームですね」
多々野「いや、ゲームとしてはかなり古い部類だ」
ちぇる「(緊張した感じで)そうですか」
多々野「それでは、いってみましょう王様ゲーム!」
全員「いぇーい!」
多々野「王様の言う事は」
全員「ぜったーい!」

全員が箸を引く

多々野「さぁ、王様だーれだ?」
ちぇる「はい!」
コンパの男A「来たっー、ビギナーズラック!」

真剣な目つきのちぇる

コンパの男B「ちぇるちゃん、どーぞ!」
ちぇる「ヨッシャー!」
全員「おー!」
多々野「王様ゲームらしからぬ、凄い気合いだ」
ちぇる「(しばらく溜があってから)1番は丘の向こうまで偵察に、2番と3番は城の守を固めろ、4番は食料を皆に行き渡る様に配るのじゃ、そして5番は馬を引け。我ここに誓う、お前達を決して見殺しにはしないと!さぁ、叫ぶのじゃ、王様の言う事は」
全員「ぜったーい!」
全員(ちぇる以外)「違うわ!」

というと全員がフリーズしたところに多々野がすっと出てくる。回想前のポジションに全員が戻りだす。

多々野「と言うわけで、王様ゲームを本当の王様になるゲームと間違えたちぇるのおかげで場はシラケ、そのまま何となくカラオケを続け、我々は帰路についたのです」