BTS JIN×JUNG KOOKの最年長最年少コンビ 肩肘張らず、互いを真っ直ぐに受け入れる空気

 BTSが、今の季節にピッタリなYouTube動画をアップした。公式チャンネルBANGTANTVにて公開されたその動画は、米ビルボードトップ100で1位に輝いたヒット曲「Dynamite」のホリデーリミックスバージョン。12月10日にアップされた動画は、公開1週間で975万回視聴を突破。その勢いは、まだまだ止まらない。

 キラキラと輝くイルミネーションにクリスマスツリー。所狭しと敷き詰められたギフトに囲まれてメンバーが登場する。療養中のSUGAをのぞいた6人は、JINとRM、J-HOPEとV、JIMINとJUNG KOOKの2人×3組に分かれ、自撮りを披露しながら歌い始める。

 ドラムを叩くようにリズムを取りながら歌い出したJUNG KOOK。その様子をカメラに収めていたJIMINがタイミングよくJUNG KOOKの胸をトントンとノックすると、JUNG KOOKも合わせて自分の胸をドラミングしてみせる。続いて、JINとRMがカメラに向かってリズミカルに身体をシェイキング。

 そしてベストアングルを探るようにVが様々な角度からJ-HOPEを激写し、その期待に応えようとJ-HOPEもキメキメのポージングをしてみせる。そんな彼らののびのびとした姿を見ていると、おそらく、この3組で自撮りをするということ以外は自由にアドリブを楽しんでいるのではないかと思えてくる。

 指を指したり、手でキラキラさせて相手を輝かせたり、カメラを激しく揺らしてみたり……厳しい訓練が伺える高難易度のダンスを披露する一方で、こうしたラフで無邪気な様子を自然と楽しむことができるのもBTSならでは。次第に、そのノリは激しくなり、気づけば分かれていたはずの3組がドッキング。

 なかでも、目につくのは中央でJINの肩を後ろから掴んで話さないJUNG KOOKの姿だ。肩を掴んだまま横に揺れ、JUNG KOOKの手は次第にJINの両手首へと向かい、両手を空高く突き上げてバンザイでフィニッシュ!



 当初の2人1組設定を飛び越えて、気づけば吸い寄せられるようにくっついてしまうJINとJUNG KOOK。それは、決してこの動画内だけではないことをARMY(ファン)は知っている。この2人の仲睦まじい様子は、「グクジン」「ジングク」と呼ばれ、多くのARMYが愛でてきた風景だ。

 JINとJUNG KOOKは、BTS内の長男と末っ子(マンネ)の関係だ。年齢を重んじた礼儀作法が根付いている韓国では、長年苦楽をともにしたアイドルグループの中でも、年上のメンバーには敬語を使うことは当然のこととされている。だからこそ、最年長と最年少でありながら遠慮のないコミュニケーションが成立しているJINとJUNG KOOKの様子は、特別な関係であることを感じさせるのだ。

 お互いの手をはたき合い、頭をぶつけて、さらに首を叩き合って、最後に蹴り合ってみせる、2人ならではのハンドシェイク。その様子は、兄弟のようでもあり、幼なじみのようであり、戦友のようでもあり、そして親子のようにも見えてくる。

 出会ったときの彼らは15歳と20歳。夢を追いかけ、生まれ育った釜山からソウルへとやって来たJUNG KOOKにとって、身近で気さくなJINは心許せる親のように見えたはずだ。寂しくないようにと気にかけ、家に連れて行ったというエピソードも聞こえてくる。

 「僕が15歳の時から20歳のヒョン(JIN)を育ててきたのに」なんてJUNG KOOKが時折口に出して見せるのは、そのときの感謝を忘れていないからだろう。もちろん、JINは「僕が育てたのに」と反論してみせる。その同じ目線で会話を楽しんでくれるところに、JUNG KOOKは居心地の良さを感じたに違いない。

 撮影の合間にもJUNG KOOKは自然とJINのそばに寄って、気づけばくっついてしまうのは、JINならば丸ごと受け止めてくれるという安心感から。そしてJINにとっては、JUNG KOOKが自然に絡んでくれるおかげで、肩肘を張らないでいられる空気が心地よいのではないだろうか。

 1つのジャケットを一緒に着てみたり、何も言わずに見つめて同じ動きをしてみたり、笑い合う2人。「最年長だから」「最年少のくせに」そんな役割から生まれたコミュニケーションではなく、「JINなら」「JUNG KOOKのおかげで」とお互いの人間性で繋がり合っていく。その結果、「こうしなければ」よりも「そのままでいい」といい意味で甘え、許し合える雰囲気が作られていく。

 BTSの7人がこれだけ個性豊かなのにそれぞれを尊重し合えるのも、きっとこの2人から生まれた「お互いのことをまっすぐに受け入れる空気」が大きかったのではないか。JUNG KOOKはかつて「メンバーがつらいことが自分のつらいこと」と嗚咽したことがあったという(写真集『Dicon BEHIND THE SCENE ~僕たちが一緒なら砂漠も海になる~』より)。

 そんなJUNG KOOKの姿に、メンバーも思わず涙を流したという。このBTSというグループが、もはやビジネスだけのつながりではないことが伝わってくる。ここは間違いなく彼らにとってのホーム。一番年上が一番に和ませ、一番年下が一番に守りたいと言える場所。そんな彼らの温かなホームに仲間入りしたくて、世界中からARMYが生まれているのかもしれない。(佐藤結衣)


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グクとジンの関係が一番好き♡