シグナル |   Flying in the sky Sasuke

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   ~アキクサ達と文鳥のシルバのお話です~

前記事でお話ししたアキクサインコのチャチャは無事産卵(無精卵)しました。

時間は予想した21~22時ではなく、深夜1時前後でした。

 

当家のチャチャは排卵が起こって卵が形成されるのは夕方5時前後。

そこから、約30時間後に産卵をします。

 

卵が形成されると体重増大や独特の貯め糞をしますので、触診をしなくても分かります。

チャチャに限らず、ほとんどの鳥は同じようなサイクルで産卵をしますので、産卵時間を予測できるのです。

 

私って神経質?変質者?

 

産卵時間を予測する鳥飼さんは少ないのかも知れません。

でも、これは鳥を守ることに繋がるのです。

 

当家のチャチャは単発が多いのですが、一般的な小鳥は連続して産卵します。

個数にして3~4個。

 

通常、体内に卵がある状態から24時間~30時間後に産卵するのですが、何かの問題が生じた場合、産卵ができません。

分かりやすく言えば、夕方、形成された卵は最悪でも翌々日の朝までに体外に出せないと、卵詰まりなのです。

鳥は3日も4日も卵を体内に留めることが出来ないのです。

万一、連続産卵の状態ですと、体内に卵が2個、3個と溜まっていきます。

ただでさえ、致死率の高い卵詰まりなのに、2個、3個と詰まれば絶望的な状態です。

 

だから、私は産卵を予想というか、産まなければならない時間を把握するのです。

今回、チャチャは夜中に産みましたが、万一、朝までに産まなければ卵詰まりが確定するので、救急で鳥専門病院へ行く予定だったのです。

 

これは自慢や承認欲求ではなく、人様の鳥であっても守ってほしいのです。

卵詰まりは多分、鳥本人、大きな痛みがあると思います。

早期に対応すれば助かるケースも多いのですが、放置もしくは分からなければ、間違いなく死亡します。

そんなのは悲しすぎる。

知らなければ知ってほしいのです。

 

そして、もう一つ知ってほしいことがあります。

 

それは肝臓病についてです。

 

小型インコの多い病気の一つに肝臓病があります。

過保護な環境下や運動不足、高カロリーなエサ等で脂質が増えて行くと、肝臓が肥大してきます。

それでも、放置していると肝障害を発症します。

人間の場合、肝臓の30%程度が壊れても問題なく動き続けると言われています。

肝臓には神経が無い為、余程悪くならなければ悲鳴を上げないのです。

 

基本的に鳥も一緒で、一見、元気そうに見えても病が進行していることがあるのです。

 

小鳥の肝臓や脾臓は肝臓病に限らず、感染症でも大きく肥大することがあります。

もう50年近く前なのですが、セキセイインコで大規模な致死性疾患(ウイルス性感染症)が発生しました。

死後に解剖を行うと肝臓や脾臓の顕著な肥大が認められたのです。

小鳥の場合、内臓の肥大は痙攣発作を起こす可能性が高くなりますし、致死率も高くなります。

 

だから、知ってほしいのです。

肝臓病に関しては鳥は多くのシグナルを出します。

 

鳥種によって違いますが、イエローフェザーやレッドフェザー、ホワイトフェザーetcと呼ばれる羽毛変色。

風切り羽の変形、変質(細くなります)

尿酸の緑色、黄色化。

爪の変色

クチバシの変形(異常伸長)

 

そして、クチバシの出血斑。

 

私は糞、羽、体重、仕草等々頻繁に確認していますが、一番注意しているのはクチバシ。

出血斑とまで行かなくても、クチバシの色変化には警戒しています。

 

当家のアキクサインコのハル↓

(本日撮影)

 

 

人間的には少し落ち着いた肌色。

 

 

大きな色ムラはなし。

こういう色のクチバシを持つ鳥って多いと思います。

ハッキリ言って上記のクチバシの色は健康そのものです。

 

肝臓障害があると、出血斑(黒や紫の線や塊り)が出たり、部分的に色変化があります。

 

同じくチャチャは↓

「ワタチ保定は嫌いじゃないの」

だから、あまり保定はしたくない・・・

また無精卵のトリガーになりえるから・・・

でも、風切りの確認やクチバシの確認には保定が必要なのです。

 

 

ん???おいおい

なんか出てるやんけ~!!!!

キメ顔してる場合じゃないやんけ===

 

 

ホワイトバランスの関係もあるので、色は問題なしというか、チャチャもベスト。

だけど、向かって右側の根元に出血斑?がある。

汚れではない。

4歳8か月にして初めての出血斑?

これは、要経過観察。

 

多分、打撲というかハルにやられたのかな?

ハルとは仲良しだけど、軽い咬み合いというか、鞘当てはあるのです。

クチバシってデリケートなので、ちょっとした圧力で内出血を起こします。

 

肝臓病由来の場合、もっと広範囲で側面中央や先端部分に出ることが多いのです。

出血斑の数が増えたりもします。

明確な境界線を示す場合もあるし、クチバシの先端がぼ~っと紫や赤くなることもあります。

(文鳥のチアノーゼが出ている状態に似ている)

あと、外傷性の出血斑はクチバシの伸長とともに移動します。

3~4日経てば、移動の有無は分かります。

逆に言えば、病気由来の出血斑は移動しません。

 

元気そうに見えても、痛いよ、苦しいよって鳥は思っているかもしれません。

 

鳥が出しているシグナルを受け止めてほしいのです。

 

もし、知らなかった、そんなこと思わなかったという飼い主さんは参考にしてください。

 

万一、クチバシに変色や出血斑が出たら重篤な状態だと疑ってください。

そして、早急に信頼できる鳥専門病院か鳥に強い動物病院で診察を受けてください。

肝臓の数値やレントゲン、エコー等で状態を確認し、異常があれば治療を開始してください。

鳥たちが苦しくないように・・・寄り添ってください。

鳥たちを守ってください。

 

 

お願いします。