雛を迎える方へ |   Flying in the sky Sasuke

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   ~アキクサ達と文鳥のシルバのお話です~

1週間前に生後1か月のアキクサインコをお迎えしました。

昨晩は餌を食べていたのですが、今朝からご飯を食べなくなりました。

目を閉じて小刻みに震えています。

自宅はエアコンを使っていますので17~23度の室温です。

寒いのかなと思いパネルヒーターとは別にひよこ電球も設置しました。

病院へ連れて行った方がよいでしょうか?

 

↑私ではありません、ある質問者が投稿したおおよその内容です。

(古い投稿です)

 

回答者のレスがつく前に再度、書き込みがありました。

先ほど亡くなりました・・・・

 

古い投稿ですし、質問者さんを糾弾する話ではありません。

多分初心者なのでしょうがアキクサインコが可哀そう。

古いとは言っても数年前の話ですので、質問するより検索を駆使すれば、

危機的な状態であることや、多くの間違いがあることが分かったハズです。

 

でも、初心者さんの認識ってその程度なのかな?

強い言い方をすれば、金魚でも飼っているつもりなのか。

金魚だって温度帯はあるし病気にもなるけど・・・高難易度の鳥の雛を迎える知識が欠落していることが悲しい。

難易度が高いことを分かっていないから死なすのだけど・・・

 

そこで私なりに雛を迎えた場合の対応をお話しします。

(飼育書は読んだことがないので自己流です)

 

通常、ショップやブリーダーさんから雛を迎える場合は、早くて生後2~3週間です。

その頃の雛は温度管理が最重要です。

28~30度は必須です。

生後日数が浅ければ浅いほど30度をキープします。

そして、狭い暗所で育てます。

専用の藁の容器をふごと呼びますが、ふごでなくても可能です。

 

 

ハルのお迎え時は下記のプラスチック容器を使いました。

チャチャもシルバもさし餌からなので、歴代この容器を使っています。

 

 

さし餌の時だけ蓋を開けますが、通常は蓋をして布を被せ暗くしていました。

(↓撮影するためにカバーをめくっていますが通常は真っ暗です)

 

 

 

↑雛時代のハルです。

何だかボロ雑巾のような姿ですが、今では美人さんです。

人間の赤ちゃんも鳥の雛も寝ることが仕事。

雛が快適に寝れるようにするのが飼い主の仕事です。

 

 

温度計をご覧いただければ分かりますが、ケース内温度は30度。

ケースにひよこ電球は入りませんので、貼るカイロで保温しています。

ちょうど30度になるように、カイロの個数、位置を調整しています。

ちなみに、カイロは酸素を使いますので、内側に貼ってはダメです。

必ず外に貼ります。

 

夜間や早朝等、外気温(室温)に左右されますので、夜中でも起きて確認していました。

 

それと体重測定は日に3~4回、さし餌の前に必ず行います。

この頃の雛は日に日に体重が増えるのが当たり前です。

こまめに体重を量ることで雛の体調を見るのです。

 

このまま、雛をずっと暗闇で生活させるわけには行きませんので、徐々に外に出す時間を増やしていきます。

やり方としては、さし餌の後、数分散歩みたいな感じから10分、20分と増やすのです。

雛は外の明るさや音に馴れて行きます。

温度帯も30度から徐々に下げます。

 

 

上記くらいになると、そろそろ次のステージへ移行します。

 

 

当家の場合はガラス水槽に移します。

理由としては温度管理が簡単ですし、雛から未知の外部を確認しやすいのです。

しかし、このガラス水槽時代は短く、一人餌移行完了とともにカゴデビューとなります。

カゴデビュー時は25度程度の温度です。

 

冒頭の話に戻ると・・・

 

まず、生後1か月程度の雛と呼んでもおかしくない鳥に対して、17~23度の室温は低すぎます。

深夜~早朝はエアコンを稼働していたのか?疑問です。

寒暖差があるのも大問題。

当家の鳥たちは成人して健康ですし、徐々に慣れてもらっているので17度でも問題ありませんが、生後1か月なら25度以上は必要です。

また、ケース内温度を書いていないということは把握していないのです(専用の温度計なし)

当初はパネルヒーターのみで保温していたようですが、パネルヒーターは非力です。

成鳥が寄り添って暖をとることに主眼を置いていますので、ケース内を加温する能力は低いのです。

一方のひよこ電球は40wでも発熱量が大きいのでしっかりカバーをすれば加温できます。

パネルヒーターは必要以上に熱くならず切れない、安全性が高い。

逆に言えば、電球の様に切れないけど弱いのです。

パネルヒーターでは温度管理が出来ないので私は使いません。

 

話を戻すと・・・餌も食べず、目を閉じて震えていた時点で危篤です。

馴れた鳥飼なら30度に保温しつつ鳥専門病院へ連れて行きます。

そもそも、若鳥にも満たない鳥を20度の室内に放置しません。

 

もしかしたら、温度管理が原因ではなく病気に罹っていたのかもしれない。

でも、すべてが間違っている。

 

何度も言いますが、鳥を迎えるということは難易度がメチャクチャ高い。

あらゆる恒温動物の中でも42度前後の高温の体温を持つのは鳥だけ。

翼で飛べるのも鳥だけ。

 

もし、初めて雛を迎えようとする方でこのブログを見たのなら、

鳥の事をたくさん知ってください。

殺さないでください。

鳥と暮らすということは簡単ではありません。

覚悟がないのに迎えないでください。

 

そして、どうしても鳥と暮らしたいと思うのなら、お迎えは4~5月を勧めます。

成長とともに外気温が高くなっていくので雛の負担が少ないのです。

 

温度管理を完璧に出来るのなら、いつでも良いのですが、自信がないのなら今の時期は難しいのです。

 

 

追伸

 

人様が迎える鳥が死のうが生きようが私には関係ありません。

飼い主が後悔しようが悲しもうが当然関係ないし、そもそも自業自得。

でも鳥自身の死ぬ瞬間の気持ちを想像するとやりきれない。

 

鳥を守ってください、お願いします。