ふと、図書館の新着コーナーに「原爆体験記」が立て掛けてあった。

広島の原爆の被害者が、自ら寄せた原爆投下時の体験を綴ったもの。

もちろん編集は何十年も前だけど、新装ってことだったようだ。

当時、GHQは出版を許さなかったそうだ…反米的ってことで。

先日書いた法輪功への迫害もそうだけど、「当局」ってのは、いったい何なんでしょうね。

国家・政府ってのは怪物だって、誰かが言ったそうですけど。
一人一人は普通の人達なんだと思うんだけど。

そういえば会社も、組織ってのになると、独自の論理を持つようになっているな…どうしたもんだか。

やっぱり一人一人がシャンとしなきゃね。

いろんな不祥事がニュースになってますけど、組織に流されると、そうなるのでしょうね。


さて私は、今年の2月に広島に行って原爆ドームを見てこなかったら、この本を手に取らなかったかもしれない。

そして、オバマ大統領が広島に訪れなかったら、今年の2月に広島に行っていなかったかもしれない。

その意味では、私が原爆体験記を借りて読んだのは、オバマ大統領の広島訪問がきっかけだ。


背中の皮がむけて腰からぶら下がっているなんて、想像できるだろうか。

身体中が火傷で爛れた人に雨が降り注ぎ、その雨で冷えた身体を火事の炎で暖める…そんな生き地獄を体験された方々が、同じ日本の広島に大勢いたのだ。

そして体験記には、冷たい人、優しい人、子供から大人まで、国籍を超えて登場する。

今も普通に存在していそうなキャラの普通の人達の命が、それぞれ生き地獄を力強く生きてきたのだ。

…きっと、いま生きている普通の人達の命も、おんなじ様に力強いんだろうなと、思う。

そう信じますよ。

私は、広島に原爆が投下されたのは、歴史の教科書では知っていたけど。

それだけで。

ほんと無関心だったな。