早慶やGMARCHを志望にしている私立文系の生徒さんで

 

この時期に日本史や世界史をどう勉強すればいいか悩んでいる生徒さんがいると思うので、この記事を書きました。

 

私自身、毎年日本史や世界史の授業を1~2名(大学受験生のみ)担当するのですが(今年は高3生の日本史1名、高3生の世界史1名担当しています)、

 

この時期はもう単元学習が終わっており、志望校の過去問にもある程度触れた時期なので、下記の勉強を実践させています。

 

昨年担当した生徒さん2名はこの勉強法で、それぞれセンター世界史100点、センター日本史96点を取りました。

 

まず、前提としてセンター試験過去問、志望校過去問、模試の結果などで自分が苦手な単元を把握していることが大事です。

そして、自分が受ける学校の過去問の目次を見てどの時代、どのテーマが出るなど傾向を掴んでいることも大事です。

 

今の自分の実力を把握していない場合は、共通テスト試行問題をすぐに解きましょう。


もしくは、各予備校が出している「共通テスト対策問題集」を解きましょう。


また、各予備校とも「実践問題が多くて4回分くらい」しか載っていないので、たくさん解いて自分の穴を確認したい人、もしくは下の勉強をした後にチェックとして定期的に解きたい人は、「Z会」「河合」「駿台」の順番で買って解くことをお勧めします。

(個人的な感想で、丁寧に作っている順番です。Z会が一番難しい印象です。)

 

 

 

 

 

 

 

そして、ただ解いて間違えた問題を直すだけでは絶対ダメです!!!


なぜなら、共通テストの問題は本番どのようになるか誰にも分からないからです!!


一を聞いて十を知る勉強をしましょう!!



共通テスト問題集を使ったおすすめの勉強法

①制限時間内にマークシート用ノートに解く


②問題用紙は見ずにマークシート用ノートだけを見て採点をする(マルバツをつけるだけ。正解は何番かは記入しない。)

この時点で×の問題は何番が正解かは分からないはずです。

これがすごい大切!!


④そこで、×の問題につき教科書と用語集と資料集を使って自分で調べてノートにまとめ、間違えた理由や覚えていなかった知識、その×の問題の答えの知識だけじゃ無く前後の流れや周辺知識をノートにまとめて覚えます。

⑤解答解説を見て④が正しかったか確認をして、不足事項はノートに書き加えましょう。


要するに一間違えたら、十復習することが大切ということです!



※今の時点で出来ている単元も放っておくと「忘れる」ので、定期的に1問1答などを回しながら忘却防止に努めましょう。


1問1答の問題集のレベル順(私調べ)

※書いてある内容を全部覚えた場合のレベル順です。

■共通テストレベル


■GMARCHレベル



■早慶レベル







さて、本題に戻ります!

この時期の受験生がやる勉強ですね。上記の一を聞いて十を知る勉強を意識した上で下記の勉強を心がけましょう。



下記は、満遍なく間違えていて、特に得意も不得意もなく、全体的に「模試や共通テスト実践問題の点数がよくない」生徒向けのこの時期の勉強法です。

 

①教科書(山川)の音読

「1週間でこの単元まで読み込む」とペースを決めています。(受験までに〇周読む!など)

世界史であれば地図、日本史であれば史料にも目を通させ、そこも本文とあわせて音読させています。

覚えずらい部分、忘れがちな部分は暗記ペンを引かせ赤シートで隠しながら読ませて覚えているかを確認させています。

教科書の音読は実は歴史を学ぶ上で一番有効な勉強法です。音読で語句を覚え、流れをつかみます

例えば、時代順に並べ替える問題は、音読をしておけば、「あ、選択肢AとBの内容、教科書でいえばBの方が前の頁に書いてあったな~」という記憶だけで正しい順番に並べられます。

ただ、学校の先生が作ったプリントだと、先生が良かれと思って時代の順番になっていない並べ方をしてまとめていたり、そもそもプリントなので音読をするというより、定期テスト前に穴埋めの場所だけ覚えて終わったりするので、流れを体に沁み込ませることが難しい場合があります。

そして、共通テストはこの歴史の流れの理解がとても大切になります。

共通テストは、一つの出来事につき、

なぜ、だれが、いつ、どこで、どのように、何をした、結果どうなった(5W1H1R=why,who,when,where,how,what,result)

を答えられるようにしないと正解できない問題が増えます!!

だから教科書の音読がとても大切なのです。

 

 

 

②音読した単元(範囲)について、用語集(山川)の説明に目を通す。

(緑ペンで大事な部分を消させて赤下敷きで隠して単語帳のように使わせています)

受験で出てくる正誤問題や本文は「山川の用語集」のコピペが非常に多いです。

特に、早慶の正誤問題は、山川用語集の定義部分を少し改変して誤った選択肢を作ることも多いです。

※「東西」が「南北」になっているなど

 

そのため、学校のプリントや予備校のプリントで覚えていて、用語集に一切触れていない!という生徒さんは要注意です。

そのプリントたちが用語集をもとに作っているものであればいいですが、

用語集の文言そのものを覚えた方が受験には直結するということは覚えておいてください。

(受験の問題が用語集をベースに作っていることが多いので)

 

 

③①と②を終えた単元について、問題集を解いて確認をする。覚えていないものは戻って復習する。

ここで私が使うのが、下記(a)(b)どちらか又は両方です。

 

(a)志望校の赤本の目次(科目別)のページ(年度ごとに大問番号と単元が書いてあるページ)を見て、自分がやった単元だけを選んで時間を計って解く

このページです!(これは上智大学文・法・総合グローバル学部の赤本の世界史の目次です)

ただし、学校によっては、複合的な単元になっていることが多いので、例えば早慶日本史やGMARCHを受ける生徒なら「立教」の過去問あたりが、分かりやすく時代別になっていて使いやすかったりします。テーマ史をやりたかったら、「明治」も使いやすいですね。

 

早稲田を受ける場合は、下記の問題集は全学部から単元別に抜粋しているのでスピードチェックに使いやすいと思います。

(ただし、二度と出ないようなマニアックな問題も載っています)

ただ、この問題集を全て解いた私が言えることとして、

早稲田といっても、教育学部、文学部、文化構想学部はGMARCHとレベルは変わらない。

政経、社学、商は早稲田の平均レベル。国際教養は大問やテーマ史による。法学部が細かく重箱の隅をつついて出る。というイメージです。

(※あくまで個人の感想です)

また、早稲田特有の難問に困る生徒も多いですが、

・正解の選択肢が知らない語句(教科書や用語集に載っていない語句)の場合は、他の選択肢が明らかに違うと選択肢を切ることが出来る問題

・正解の選択肢が教科書や用語集に載っている語句の場合は、誤った選択肢がとても紛らわしい(数字や方角が微妙に違う、論理関係が良く読むと逆等)問題です。

 

 

 

 

(b)山川の総合テストを使う

過去問までまだ手が出せない場合、単元ごとにしっかりと理解を定着させたい場合はこちらがお勧めです。

 

解説が詳しく書いてあり、教科書のページ数とも対応しているので誰でも使いやすいと思います。

たまに難易度の高い問題もあるので、それは取捨選択しましょう。(アスタリスクは飛ばすなど)

 

 

長くなりました。


ではでは、頑張ってください~