つぶやき ☆ うしなう
窓の外の雨は
ガラスに流れるドレープ
わたしの涙も 水景色に溶け込む
足元に遊ぶ 跳ねかえりの雨音
こんなにたくさんの
こんなにたくさんの
あなたの声が 降っては消える
なぜ 泣くの？
悲しいの？
なぜ 俯くの？
辛いわけじゃないのに？
ただ あなたがいない だけ
ただ わたしのあなたは いないだけ。
薄曇りの 空の色が
半端な気分を上塗りする
押し込めた気持ちは うずくまったまま
ずっとこのまま 目を閉じて。
手は、 伸ばせない
それでも わたしのこころは穴を穿つ
たとえ 血を流しても
たとえ 傷が残っても
やがてくる朝に 光を見るまで。
☆
うしなうのは… 穴に落ちるよう
なにかが、 気を逸らしても
記憶がときおり こころを刺す
☆
ふっと振り返る、そんな瞬間がありました。
チクチクと…。
お付き合いただき、ありがとうございます
