ウォークインクローゼットの話がなくなり
私は 婚礼ダンス一式と
その他必要な家具や電化製品を買いました。
それを見た母は これなら 婚礼の荷出しが出来ると喜んで ウキウキしながらカレンダーを見、良い日を探していました。
母は、自分が出来なかったことを 私たち姉妹にしてあげたいとずっと思っていたからです。
私が幼い時は 本当に貧乏で 母も苦労してきました。
この頃は オープンしたお店も とても繁盛していたので 母の念願を叶える事ができます。
そして、母は、彼の実家に電話をし
婚礼の荷出しの事を相談しました。
電話口は 彼のお母さん。
母
「2月○日に、婚礼の荷出しをしたいと思いまして、その日 ご都合いかがでしょうか?」
彼の母
「えっ?どう言う事でしょうか?婚礼の荷出しなんて、初めて聞くのですけど…。」
母
「そうなんです。リフォームしていただける時に ウォークインクローゼットを作ってくださると聞き 私共は タンスを買わなくて良くなったので 荷出しするのは、やめておこうと話したんです。タンスがないと やはり、婚礼の荷出しが貧相になってしまいますし…。」
続けて母
「ですが、ウォークインクローゼットのお話がなくなったと聞いたので 急遽タンスと、その他の家具や電化製品等買うと 2トントラックいっぱいになりそうなので、私も 親として 娘に婚礼の荷出しをしてあげたいと思いまして ご相談させていただきました。」
彼の母
「お気持ちは分かりますが、私共は 結納も 略式結納にさせて頂いたので、鶴亀 松竹梅などの飾りも 省かせてもらいました。荷出しの際に、そのお飾りなしで 荷入れされるのですか?」
母
「はい、そんな 華やかでなくても 紅白のリボンさえあれば 良いんで、それらは私共はで用意させて頂きます。どうでしょう?その日は、ご都合悪いですか?」
彼の母
「ご都合なりより、飾りもなく 紅白のリボンだけで荷入れされますと ご近所さんの手前 恥ずかしいです。うちの方が 略式結納した事が近所に伝わり笑われます。」
母
「では、婚礼の荷出しは させてもらえないということでしょうか?」
彼の母
「できたら そうしていただけるとありがたいですが もし、どうしてもしたいとおっしゃるのなら うちの娘が婚礼の荷出しの時に使ったお飾りが 粗大ゴミに出そうと思って倉庫に置いてありますので、それをお使いになりますか?」
母 切れました……
母
「ちょっと待って下さい!!粗大ゴミに出すおつもりの物を 娘に使えとおっしゃるのですか? それは、どう言う意味でしょうか?娘は 粗大ゴミと同じ扱いですか?」
彼の母
「そう言うことではなく…」
母は、彼のお母さんの言葉を聞くまでもなく 電話を切ってしまいました。
私は 電話の会話をそばで聞きながら
母の手が震えてるのを見ました。
母
「Minちゃん、この結婚 やめた方がいいよ!どうしてもと言うなら 同居はやめなさい!」
母の目には涙か…
辛っ…
辛すぎですよ……。