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落語探偵事務所

落語・講談・浪曲、映画、囲碁・将棋、文学、漫画、その他備忘録を兼ねて綴ります。読みたい本、観たい映画、聴きたい落語、並べたい名局、たくさんあります。書き過ぎでネタバレするかもしれないのでご注意ください。


大倉崇裕『オチケン!』PHP文芸文庫、2011年(初出2007年)、を読みました。

目白駅に近い「学同院大学」に入学した主人公が無理矢理に廃部寸前の落語研究会に入部させられ、落語が絡まる事件を立て続けに解決していくミステリー小説です。

ミステリーのネタバレは絶対にダメなので、それには触れずにほんの少しだけ、楽しい点だけ紹介します。

このミステリーは

①事件の中心に落語の噺がある、

というのは大学の落研が舞台ですから当然で、さらに

②落語の蘊蓄も盛り込んでいる、

というのもまた当然なのですが、

③ストーリー自体が落語の噺をモチーフにしている、

という点も楽しめます。
というか、落語を下敷きにしてミステリーが構成できる、というのが意外で驚いたのですが。

著者の落語論としてのエッセイ「落語ってミステリー!?」が付録になっています。落語の噺の中にミステリー小説と非常によく似た物を著者は感じるようで、特に上方落語の「算段の平兵衛」は「高度なミステリー」だと強調しています。
このエッセイも面白いです。

私はミステリー小説を読んだら人にあげたり古本屋に売ってしまうなど、すぎに手放してしまうのですが、このミステリーは手元に置いておきます。
また続編も出ているようなので読み続ける予定です。