山田洋次『放蕩かっぽれ節 山田洋次落語集』 | 落語探偵事務所

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☆山田洋次『放蕩かっぽれ節 山田洋次落語集』ちくま文庫、2002年、を読みました。
☆映画監督・山田洋次が、柳家小さん師匠のために書いた「真二つ(御利益)」「頓馬の使者」「目玉」「まむし」と、柳家小三治師匠のために書いた「雉子」の新作落語5席と、TBSドラマ「子はかすがい」(1966年)、「放蕩一代息子」(1973年)、「放蕩かっぽれ節」(1977年)の3作品のシナリオを収録しています。
☆山田洋次といえば『幸せの黄色いハンカチ』や『男はつらいよ』シリーズなどを通じて、ヒューマニズム溢れる映画の作り手・映画監督として有名ですが、意外なことに、本書に収められた新作落語は、シュールで、ブラックユーモアに溢れ、ヒューマニズムとは無縁のように思われるものばかりです。山田洋次監督にも、人間、表もあれば裏もある、という当たり前のことが確認できます。「落語的リアリズム」の結晶ともいえそうです。
☆柳家小さん師匠の「真二つ」「頓馬の使者」はCD・DVDがあるようですが、他の3席はないようです。「まむし」は快楽亭ブラック師匠の口演のCDがあるようです。
☆TBSドラマ3本の脚本は落語を元ネタにした番組ですが、落語の「美味しいところ」を良いとこ取りしたようでもあり、落語が分かっている人でなければ書けないものでしょう。
☆「放蕩一代息子」と「放蕩かっぽれ節」はDVDで出ているようです。
☆最初の「真二つ」から「放蕩かっぽれ節」まで楽しんで読める1冊です。