同僚から聞いた話です。彼のお父さんの体験談だそうです。
若い時分のある夜、車で県境の峠を越えようとしていました。
県境の方の山の中から、煙が出ているのが見えます。山火事?と思いながら走っていました。
丁度県境に差し掛かった時、路肩で女が、こちらを見ながら手を挙げています。
気味は悪いが、放っても置けないので、車を停めた。女の言う行き先は通り道なので、乗せてやる事に。
後部座席に女が乗り込む時、裸足なのに気が付きました。
これはいよいよ面妖しい、と思いながら車を出しました。
車を走らせながら、何時消えるか、それとも鬼のような形相で襲ってくるかと、恐怖心が膨らむ。
女は終始強張った顔のまま、無言で座っています。目つきは常人の物では無くなっている。
恐怖も限界になり、悪いが次の村で降りて貰おう…。と思った矢先の事。
ヘッドライトの光の中にまた人影が。手を広げて車を停めようとします。
停車すると、それは警官でした。
警官は後部席の女を確認すると、車から引きずり降ろし、路肩のパトカーに押し込みました。警官が言うには「県境にある牧場の奥さんが家に火をつけて逃げた」と通報を受け、見張っていたそうです。
のどかな牧場暮らしは、都会の人間には憧れるものがありますが、実際やってみるとそれはそれでストレスが溜まるのでしょうか。なんでも、後の報道によれば、その女は包丁を隠し持っていたとか。幽霊よりも怖いっす。
若い時分のある夜、車で県境の峠を越えようとしていました。
県境の方の山の中から、煙が出ているのが見えます。山火事?と思いながら走っていました。
丁度県境に差し掛かった時、路肩で女が、こちらを見ながら手を挙げています。
気味は悪いが、放っても置けないので、車を停めた。女の言う行き先は通り道なので、乗せてやる事に。
後部座席に女が乗り込む時、裸足なのに気が付きました。
これはいよいよ面妖しい、と思いながら車を出しました。
車を走らせながら、何時消えるか、それとも鬼のような形相で襲ってくるかと、恐怖心が膨らむ。
女は終始強張った顔のまま、無言で座っています。目つきは常人の物では無くなっている。
恐怖も限界になり、悪いが次の村で降りて貰おう…。と思った矢先の事。
ヘッドライトの光の中にまた人影が。手を広げて車を停めようとします。
停車すると、それは警官でした。
警官は後部席の女を確認すると、車から引きずり降ろし、路肩のパトカーに押し込みました。警官が言うには「県境にある牧場の奥さんが家に火をつけて逃げた」と通報を受け、見張っていたそうです。
のどかな牧場暮らしは、都会の人間には憧れるものがありますが、実際やってみるとそれはそれでストレスが溜まるのでしょうか。なんでも、後の報道によれば、その女は包丁を隠し持っていたとか。幽霊よりも怖いっす。